昨年のブラジル中央銀行は1999年以降で初めて為替介入せず(2024年1月9日付けヴァロール紙)

2023年のブラジル中央銀行は年初から農畜産物や原油を中心とした輸出の好調でドルに対するレアル通貨名緩やかな上昇及びレアル通貨に対するボラティリティ低下で1999年以降で初めて新規入札を介した為替介入を実施しなかった。

2023年初めのドルに対するレアルの為替はR$ 5,27であったが、国際コモディティ価格が安定し聞きたにも拘らず、輸出量の増加に反比例するようにレアル高の為替に傾き、昨年末のレアル通貨はR$ 4,85までレアル高が進んでいた。

昨年のブラジル中央銀行は外国為替市場で、外国為替スワップ契約や現金ドルの売買を通じて新たなオークションは開催しなかった。さらに、ブラジル中銀は買い戻し約束付きのドル売りの新規ラインオークションも開催しなかった。

昨年のブラジルは1999年に変動相場制を採用し始めて以来、ブラジル通貨を防衛するために金融市場のストレスや激しいボラティリティの瞬間に為替介入を積極的に行ってきた経緯があった。

ルーラ政権発足の昨年初めにブラジルの経済政策に関する喧騒があり、8月から10月にかけて外部環境がさらに悪化したにも関わらず、ブラジル通貨の為替レートのボラティリティは例年よりもはるかに低く、為替介入を正当化するほどの機能不全に陥った為替レートは見られなかったとWarren Investimentos社チーフストラテジストのSérgio Goldenstein氏は指摘している。

外部環境と年末のアメリカの中央銀行の態度が軟化したことが為替レートの上昇を助けた。しかし、アメリカでの銀行破綻や長期金利の高止まりなどの阻害要因もあったが。通貨の変動を抑えるための重要なポイントは大幅な貿易黒字であり、為替レートがこのより活発な貿易の流れに固定されていなかったら、これらすべてはブラジルでより大きな影響を及ぼしていたと元国庫庁長官でOriz Partners社のCarlos Kawall取締役は説明している。

ブラジル中央銀行のデータによると、2023年の為替フローは114億ドルとプラスとなり、2012年以来最大の資本流入となった。この結果は、商業口座を通じた490億ドルの純流入から導き出されたものである一方、金融口座からの資金流入は2023年に増加した。

為替変動相場制採用の1999年~2023年までの為替介入件数の推移

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