中国の独壇場のレアアース市場に風穴を開けるためにブラジル国内でも生産開始(2024年1月11日付けヴァロール紙)

ブラジルの鉱山会社は、中国の独壇場のレアアース市場に風穴を開けるために、地理的多様化を目指して、ブラジル国内でもレアアース金属の生産を開始した。

ゴイアス州でレアアースの採掘と加工を開発する鉱業部門のセラ・ヴェルデ社は、ペラ・エマの鉱床で商業生産を開始したと今月11日に発表している。

中国政府が昨年12月にさまざまなレアアース技術の輸出を停止すると発表したことで、レアアース関連鉱物をめぐる緊張が再び焦点となり、米国とその同盟国が原材料の供給を増やすことが潜在的に困難になる可能性が指摘されている。

過去 30 年にわたり、中国はレアアースに関する採掘、特に風力タービンから軍事機器、電気自動車に至るあらゆるものに使用される 17 種類の元素からなるレアアースの精製において、世界的に支配的な役割を築いてきている。

米国政府の統計データによると、中国は昨年採掘されたレアアースの3分の2以上を占め、世界の精製のすべてを行っている。中国はまた、工業製品に使用される主な製品である希土類磁石の供給も独占している。

ブラジルにとって、中国以外でレアアース生産を拡大する絶好のチャンスが巡ってきており、中国の独占に歯止めをかける可能性がある。ブラジルのレアアース埋蔵量は中国とベトナムに次ぐブラジルは、世界第 3 位の埋蔵量としてロシアと並んでいる。

ペラ・エマ鉱床には、エネルギー遷移の基礎となる軽希土類と重希土類を擁しており主にネオジム、プラセオジム、テルビウム、ジスプロシウムの生産が見込まれている。

Vision Blue Resources e Energy and Mineralsグループ傘下のDenham Capital社が投資を行っているセラ・ヴェルデ社では、最終的に年間の生産能力は5,000トンの酸化希土類生産を目標にしており、2030年までに生産を倍増させる第2段階の拡張の可能性についても示唆している。

商業生産の開始は当社の開発における重要なマイルストーンであり、永久磁石の製造に使用される 4 つの重要なレアアースを大規模に生産できるアジア以外の唯一の企業になるとセラ・ヴェルデ社のThras Moraitis CEOは説明している。

 

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