ブラジル国庫庁は2024 年に公的債務に占める変動金利連動国債の発行比率引上げを予定している。変動金利連動国債の発行比率引上げの目的は、これらの変動金利連動国債の平均償還期間を延長し、12 か月で満期となるブラジル国債比率を減らす。数年後には確定金利連動国債の比率を増やすことができる。
2024年度の年次ファイナンスプラン(PAF)で「短期的には変動国債を活用すれば平均債務期間を短縮できる。今年は平均償還期間と 12 か月以内に満期となる国債比率を割合を引き上げると国庫庁公的債務負債担当のOtavio Ladeira次官は説明している。
今年の変動金利国債発行比率は今年の連邦公的債務(DPF)の40%から44%の間になると予測しており、2023年12月の水準である39.7%を上回る。12カ月以内に満期となる国債比率は17% から 21% の間になると予想されており、 2023 年末に比率は 20.1%であった。 またブラジル国債の平均償還期間は3.8年から4.2年の間で変動すると見込まれている。
金融市場のブラジル国債の需要を観測しながら変更国債の発行比率引き上げを図っていくと国庫庁のRogério Ceron長官は説明している。
2035 年までの国庫庁の債務管理ガイドラインでは、変動金利付き国債比率金利が 21% から 25% の範囲で低下し、確定金利付き連動国債比率が 33% から 37% に増加すると予想されている。平均償還期間は 4.5 年から 5.5 年の間で変動し、12 か月で満期となる割合は 18% から 22% の間で変動すると予想されている。
2024 年に計画されているもう 1 つの新規国債では、償還期間が72 か月の国庫短期証券 (LTN) の発行及び財務省は再び入札スケジュールを毎年公表し、より予測可能性が高まるとCeron長官は説明している。
財務省は債務管理に関して「昨年ほぼすべての予想目標」を達成した。 12月の月例債務報告書(RMD)で明らかになったように、昨年末の連邦公的債務残高(DPF)は6.52兆レアルで終了し、これは財務省が目標にしていた6.4兆レアルから6.8兆レアルの範囲内に収まっている。もう一つのハイライトは国内債務のロールオーバーで、その比率は財務省が予想した96%に近い97%に留まった。
ブラジル金融市場がブラジル国債発行に意欲を示すなど、今年1月は非常に好調にスタートした。今月、国庫庁は1,580億レアルのブラジル国債を発行したが、これは1月としては過去シリーズ全体の中で最高額であり、昨年のどの月の発行額よりも高い水準を記録している。
この数字は財務省の予想を400億レアル上回っており、公的債務管理のための流動性準備金の強化に貢献した。この「クッション」は、2023 年末時点で 9,820 億レアルとなり、今後の債券満期の 7.6 か月をカバーするのに十分となっている。