28日発表の中銀の最終フォーカスレポートによると、今年のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、前回予想の5.90%から5.97%に12回連続で上方修正され、6.00%に接近してきている。1か月前の予想は5.31%であった。
今年のIPCA指数の中央目標値は3.75%、許容範囲は±1.50%に相当する最低2.25%、最高5.25%に設定されているが、5.97%予想は許容範囲上限値を大幅に突破している。
中銀は2022年の目標中央値のIPCA指数は、前回同様3.78%に据え置かれた。また2023年並びに2024年の目標中央値のIPCA指数は、3.25%に据え置かれている。
また2022年のIPCA指数の中央目標値は3.50%、2022年は最低2.00%、最高5.00%に設定している。2023年の中央目標値は3.25%、最低1.75%、最高4.75%が設定されている。2024年の中央目標値は3.00%、最低1.50%、最高4.50%、各年のインフレ目標値は国家通貨審議会(CMN)によって設定されている。
2020年のインフレ指数のIPCAは、食料品高騰が牽引して4.52%と連邦政府の目標中央値4.00%を突破、2016年以降のインフレ指数では、最高のインフレを記録していた。
今年の政策誘導金利(Selic)は、前回同様6.50%に据え置いている。3月17日開催された中銀の通貨政策委員会(Copom)は、政策導入金利(Selic)を7ヶ月連続で過去最低の2.00%を維持していたにも関わらず、食料品並びに燃料価格が牽引しているインフレ圧力を抑制するために、一挙に0.75%引上げて2.75%の決定を余儀なくされた。その後5月並びに6月のCopom委員会でも連続して0.75%引上げていた経緯があった。2022年末のSelic金利は6.50%が予想されている。
今年のGDP伸び率は、前回予想の5.00%から5.05%と僅かに上方修正、2022年のGDP伸び率は2.10%から2.11%に微増したが、1か月前の予想は2.25%であった。
今年の鉱工業部門のGDP伸び率は、前回予想の6.20%から6.23%微増、1か月前の予想は5.5%であった。2022年の鉱工業部門のGDP伸び率は、前回予想2.43%から2.36%に下方修正、1か月前の予想は2.30%であった。
今年の連邦政府の財務残高は、前回予想のGDP比62.10%から61.60%と下方修正したが、1か月前の予想はGDP比63.20%であった。2022年の財務残高はGDP比64.22%から63.40%と下方修正されている。1か月前の予想はGDP比65.65%であった。