7月のクレジットカードの支払期限超過金利は331.5%に急増(2021年8月27日付エスタード紙)

中銀の発表によると、今年7月の支払期限を過ぎたクレジットカードの年利は、6月の327.5%から更に4.0%増加の331.5%と天文学的な数字を記録している。

クレジットカード金利は、特別小切手(シェッキ・エスペシアル)と呼ばれる金融機関の個人向け融資の一種で、日本の口座借越に類似した一時融資型の高金利と同様に、煩雑な手続きが不必要で利用しやすい。

クレジットカード及びシェッキ・エスペシアルも借り手を破産に追い込む破壊力のある高利貸しに変わりなく、他の融資手段が活用できない緊急事態のみの利用に限定し、尚且つすぐに返済する超短期の資金調達手段に限定と金融関係者は消費者に警告している。

今年7月のクレジットカードの分割払いの年利は、6月の164.5%から163.6%と若干0.9%減少、毎月の支払額を一定の金額に固定して、金利とともに返済していくリボルビング払い並びに分割払いのクレジットカードの平均年利は、前月の61.4%から62.0%に上昇している。

2017年4月に発効したクレジットカードに関する新規制によると、クレジットカード利用者は、最初の支払期限到来から30日以内に支払い代金を一括払い若しくは分割払いの決定、また分割払いの場合は分割回数も決定してカードカード発行会社に通知。クレジットカード会社は、利用者の分割払い申告に基づき、元本固定融資の分割返済と同様の、より金利の低い融資の分割返済に切り替える。

7月の個人向け特別小切手の年利は、123.5%と6月の125.6%よりも2.1%減少、中銀は2018年以降、個人の破産を防ぐ予防策として、特別小切手の上限年利制度を導入している。200レアル以上の負債に対して、2020年1月に特別小切手の上限月利を8.0%、年利換算では151.82%の最高金利として定めている。

住宅ローン、農村並びに社会経済開発銀行BNDESを除く今年7月の個人並びに法人の平均銀行年利は、6月の28.4%から0.5%増加の28.9%と微増している。

中銀の通貨政策委員会(Copom)は、今年3月に政策導入金利(Selic)を7ヶ月連続で過去最低の2.00%を維持していたにも関わらず、食料品並びに燃料価格が牽引しているインフレ圧力を抑制するために、一挙に0.75%引上げて2.75%の決定。5月は3.50%、6月には4.25%、8月には5.25%まで継続して引上げている。

今年7月の個人向け銀行の平均年利は、前月の39.8%から39.9%に微増、法人向け銀行の平均年利は、前月14.5%から15.4%に引き上げている。中銀の発表によると7月の融資先が自由に選択できるクレジットの平均スプレッドは、6月の21.7%から21.5%と若干減少している。

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