ジェトロ・サンパウロ事務所、ブエノスアイレス事務所主催のオンラインパラグアイ・ビジネスセミナーは、2021年9月15日午前9時から11時30分まで約150人が参加して開催、パラグアイ商工省、在ブラジル日本商工会議所が共催、司会はジェトロ・サンパウロ事務所の原宏所長が務めた。
初めに江島潔経済産業省副大臣のビデオメッセージによる開催挨拶、 続いてルイス・カスティグリオーニ パラグアイ商工大臣は、開催挨拶を行った。
続いて中谷好江 駐パラグアイ日本国特命全権大使は、「パラグアイの政治経済の概況、二国間関係概観」と題して、知名度が低く実情が良く知られていないパラグアイに対して、「百聞は一見に如かず」の諺のように、兎に角、パラグアイを実際に自分の目で確かめてほしい。今まで抱いていたパラグアイのイメージが崩れる事に対して太鼓判を押しますと強調した。
南米のビジネス拠点のサンパウロやブエノス・アイレスから僅か2時間とメルコスールの中心地と地の利がよい。日本人の駐在員にとってビジネス及び生活、子供の教育、治安でこれほど安心して生活できる所はない。10年前と比較して高層ビル、ショッピングセンター、カフェ・レストラン、ゴルフ場、大根や白菜など普通のスーパーで販売。また日本語で対応する歯科医師、産婦人科医、日本語とスペイン語のバイリンガルスクール、大統領府には塀がない程南米の大都市と比較して圧倒的な治安の良さで住みやすい国であることを説明した。
20年近い安定した政治、南米唯一の台湾承認国、過去10年近く4.5%前後で推移するインフレ指数、変動の少ない為替、増加する外貨準備高、マクロ経済の安定性、他国と比較できない優遇税制、安価な電力エネルギーや若くて優れた豊富なマンパワーなど優れたビジネス環境を説明した。
またCOVID-19パンデミック危機の2020年のGDP伸び率は、マイナス0.6%と南米では最も低い停滞、日本移民の努力による大豆生産や養鶏関連輸出への貢献。経済・医療・行政における日系人の活躍及び優れた日系社会の存在、パラグアイの投資優位性、マキラ制度を活用した輸出の急増、超親日国のパラグアイ、日本企業の進出状況、高い食糧自給率と豊かな森林資源による世界的食糧危機や環境問題への貢献、優れた人口ピラミッド構成など前途洋洋なパラグアイでのビジネス環境、日本人にとって他国と比較できない程住みやすい国であるパラグアイへの企業進出するために、百聞は一見に如かず」で実際に来て確かめてほしいと強調、また全力でサポートすると約束した。
ブラジルで複数の衣類ブランドを有する伯繊維メーカーグルポ・ルネーリ社のクラウス・ロドリゴ・シュワルツ産業部長は、「企業目線のパラグアイのビジネス環境」と題して、同社は創業40年、パラグアイを含む16拠点、4600人の従業員を擁している。2015年にパラグアイに進出、豊富水資源や安価な電力料金、豊富な若い人材、マキラ制度、ブラジルでのリーダーシップトレーニング、地元のサプライヤー育成、安い生産コストなどパラグアイにおけるビジネス環境について紹介したが、パラグアイでの事業活動に非常に満足していると説明した。
パラグアイのグルポ・チャコメル社のエルネスト・ワルデ産業部長 は、初めにビデオで自社事業を紹介。ドイツ系の父親が金物屋から始め、 今ではバイク・自転車・商用車の組み立て、食品生産、輸出入販売企業など手広く事業を展開 また息子のアレクサンダー・ワルデ事業補佐は、オートバイ、車両、食品、バイオテクノロジー、農業などでの事業内容を説明、パラグアイでの優れたビジネス環境を説明した。
パラグアイ商工省投資輸出促進局のエステファニア・ラテルサ局長は、「パラグアイにおけるポストコロナのビジネスチャンス」と題して、パラグアイでの自動車産業、食品加工業、グリーンエコノミーにおけるビジネスチャンス、日系人・日系社会の活躍、存在などについて説明。中谷好江大使が説明したように兎に角、一度自分の目でパラグアイの良さを知るために訪問してほしいと強調した。
最後に在パラグアイ日本商工会議所の高岡純博会頭は、「投資ガイドの紹介および在パラグアイ日本商工会議所の取り組み」と題して、商工会議所の概要、会員構成、主な活動などについて説明。田中クリスティーナ財務担当理事は、投資ガイドブック2021年「パラグアイから広がるビジネスチャンス」について、投資のメリット、法的枠組み・税制、出入国在留管理制度、住居環境、教育、保健医療、食事など必要な情報を網羅しており、日本人にとってパラグアイがいかに住みよい国であるか分かるガイドブックを紹介した。