世界鉄鋼協会(World Steel Association)の発表によると、2021年8月の加盟国64カ国の粗鋼生産は、中国の13%以上の減産の影響を受けて、前年同月比1.4%減少の1億5,680万トンに留まった。
今年初め8か月間の加盟国64か国の累計粗鋼生産量は、昨年3月からCOVID-19パンデミックの影響を受けていた前年同期比では、二桁台の10.6%増加の13億2,000万トンを記録している。
今年8月の中国の粗鋼生産は、前年同月比13.2%減少の8,320万トンで1億トンを大幅に下回っている。また前月比でも8.6%減少を記録している。
中国は、今年4月に国家発展改革委員会などが粗鋼の減産でCO2の排出を抑える方針を表明したが、今年上半期の粗鋼生産は前年同期比で10%以上の増産が続いていたにも関わらず、7月は8.4%減の8,680万トンに留まっていた。
今年初め8か月間の中国の粗鋼生産は、前年同月比5.3%増加に相当する7,330万トン増加を記録したが、7月から減産が継続しており、今年の粗鋼生産は、前年比1.0%~2.0%増加の10億5,000万トンに留まると予想されている。
世界鉄鋼協会の発表によると、今年8月のブラジルの粗鋼生産は、前年同月比14.1%増加の310万トン、今年初め8か月間の累積粗鋼生産は、前年同期比20.9%増加の2,410万トン、今年の粗鋼生産は3,600万トンを見込んでいる。