資源大手ヴァーレ社の今年第3四半期の鉄鉱石生産は、前年同期比0.8%微増の8940万トンを記録したが、今年第4四半期のマージンの少ない低含有量の鉄鉱石生産は、400万トンの減産が見込まれている。
しかし第4四半期の低含有量の鉄鉱石の400万トン減産予想にも拘らず、今年の鉄鉱石生産予定の3億1,500万トン~3億3,500万トンは継続されると見込まれている。
低含有量の鉄鉱石の需要減少傾向が継続する見込みが判明すれば、2022年の低含有量の鉄鉱石生産は、1,200万トン~1,500万トンの減産の可能性を示唆している。
今年第3四半期のパレット生産は、前年同期比2.6%減少の834万トンに留まっており、イタビーラ鉱山並びにブルカツ鉱山のパレット工場の生産能力に左右される。
ヴァーレ社の今年第3四半期の鉄鉱石販売は、3.2%増加の6,780万トンを記録した一方で、パレット販売は、4.0%減少の803万7,000トンに留まっている。
ヴァーレ社の鉄鉱石以外の生産では、カナダのSudburyニッケル鉱山で6月1日に労働組合によるストライキが発生、そのうち40日間のストライキは、第3四半期でニッケル鉱石及び銅鉱石の生産並びに販売に影響を及ぼした。
ヴァーレ社の第3四半期のニッケル鉱の生産は、前年同期比21.8%減少の3万200トン、銅鉱石の生産は、21%減少の6万9,200トンに留まったが、Sudbury鉱山によるストライキでニッケル鉱は1万100トン、銅鉱石は1万6,000トンの減産を余儀なくされていた。
同社の第3四半期のニッケル鉱の販売は、前年同期比16.7%減少の4万1,800トン、銅鉱石販売は18.9%減少の6万5,400トンに留まって、カナダのSudbury鉱山のストライキの影響を受けている。
Vale社の今年のニッケル鉱の生産は、カナダのSudbury鉱山のストライキの影響を受けて16万5,000トン~17万トン、銅鉱石は29万5,000トン~30万トンへの下方修正を余儀なくされている。