9月の中央政府の財政プライマリー収支は、過去9年間で初めて黒字計上(2021年10月28日付けエスタード紙)

2021年9月の中銀、国庫庁並びに社会保障院(INSS)で構成される中央政府のインフラ指数を差引いた実質財政プライマリー収支は、過去9年間で初めてとなる3億300万レアルの黒字を計上している。

また今年初め9か月間の中央政府の財政プライマリー収支は、844億8,600万レアルの赤字を計上、統計を取り始めた1997年以降では、過去5番目の赤字幅を記録している。

今年9月の中央政府の財政プライマリー収支の3億300万レアルの黒字は、2012年9月に記録した10億6,700万レアルの黒字以来初めて黒字を計上したが、昨年3月のCovid-19パンデミック発生で影響を受けた昨年9月の中央政府の財政プライマリー収支は、継続して膨大な緊急財政出動を余儀なくされたために、761億4,400万レアルの記録的な赤字を計上していた。また昨年1月から9月の中央政府の財政プライマリー収支は、6,774億4,600万レアルの赤字を記録していた。

今年9月の中央政府のインフレ指数を差引いた実質歳入総額は、前年同月比12.9%増加した一方で、実質歳出総額は36.4%減少している。

今年9月の過去12か月間の中央政府の財政プライマリー収支は、GDP比1.8%に相当する1,542億レアルの赤字を計上、連邦政府が容認している今年の中央政府の財政プライマリー収支は2,471億1,800万レアルにも関わらず、最終2か月間レポートでは、Covid-19パンデミック対応の臨時歳出を含めても1,394億3,500万レアルの赤字に留まると予想されている。

ブラジル救済(Auxílio Brasil)プログラム向けの400レアルの財源確保のために、インフレ指数の計算方法の変更による歳出上限変更や司法上の支払い命令が出されている個人や法人向けなどのプレカルトリオの資金を宛がる憲法改正案(PEC)による2022年の予算が不透明となっている。

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