現代自動車は新工場建設準備の可能性(2021年12月2日のヴァロール紙)

現代自動車は2012年にブラジルに自動車生産工場を建設して以来、自動車販売ではマーケットシェア拡大で大きな飛躍をしているが、代々の社長は、伝統的にマーケティング以外の自社の戦略広報は控えめにしている。

現代自動車は、サンパウロ州ピラシカーバ工場の隣接地でエンジン工場の建設が進んでいる様子であるが、投資額やどのモデル向けのエンジンなどは未定であるとブラジル現代自動車のAngel Martinez副社長は、詳細については明らかにしていない。

丁度1年前にBarjas Negri市長は、地元のメディアに対してプロジェクトの詳細を発表したのは、再選を目指していた市長選挙で落選が明らかになった8日後の出来事であった。

現代自動車にとって、ピラシカーバ工場で生産しているコンパクトカーHB20車並びに韓国から輸入しているスポーツタイプのCreta車向けエンジン生産プロジェクトは、ドル高の為替の現状では非常に重要なプロジェクトとなっている。

レアル通貨に対するドル高の為替並びに半導体を中心とした輸入部品の供給不足問題、コンテナ不足、混雑を極める港湾となどは、現代自動車にとって自動車の生産にとって足枷となっている。

コンテナ価格は4倍から10倍に高騰、またサントス港にコンテナ船が着いても港湾の混雑で荷下ろしができず、アルゼンチンからの帰りに再度サントス港に寄港しなければならないとMartinez副社長は指摘している。

半導体や部品不足で生産調整を余儀なくされており、ベストセラーカーのHB20車の購入希望者の需要に答えられない。最新型のCreta車の納期は60日から00日も要しており、悪いことにいつ納入できるのか顧客に答えられないとMartinez副社長は困惑している。

Covid-19パンデミックがピークであった昨年中頃と大きく異なっている。昨年中頃は、外出自粛要請などでレンタカー会社など個人や法人向け新車販売が73%占めていたが、現代自動車の現状は、僅か17%まで減少している。今年初め11か月間のCreta車販売は、コンパクトスポーツカー部門ではベストセラーカーとなっている。

ドル高の為替、ロディスティック問題、憂慮されているマクロ経済、金利の上昇、高止まりする失業率にも関わらず、新車購入の需要は継続している。海外旅行の先送りを余儀なくされている中間層は車の買い替えを検討しているために、新車購入の需要は高止まりしている。

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