最終フォーカスレポートは、今年及び来年のIPCAは上限値を突破予想(2021年12月6日付けエスタード紙)

6日発表のブラジル中央銀行の最終フォーカスレポートでは、2022年のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)を前回予想の5.00%から5.02%と20週連続で上方修正を行った。1か月前の予想は4.63%であった。

また今年のIPCA指数は、前回予想の10.15%から10.19%と35週連続で上方修正を余儀なくされたが、今年の上限目標値5.25%を約5.00%上回っている。1か月前の予想は9.33%であった。

今年のIPCA指数が10%を突破すれば、2015年のジウマ・ロウセフ政権時に記録した10.67%以降では、最高のインフレ指数を記録すると予想されている。

また2023年のIPCA指数は、前回予想の3.42%から3.50%、2024年のIPCA指数は、前回同様3.10%に据え置かれたが、1か月前の2023年のIPCA指数は3.27%、2024年のIPCA指数は3.10%であった。

2023年のIPCAの中央目標値は3.25%、許容範囲は1.75%~4.75%、2024年のIPCAの中央目標値3.00%、許容範囲は1.5%~4.5%となっている。

今年のGDP伸び率は前回予想の4.78%から4.71%に下方修正、1か月前の予想は4.93%、2022年のGDP伸び率は0.58%から0.51%に下方修正、1か月前の予想は1.00%であった。

また2023年のGDP伸び率は前回予想の2.00%から1.95%に下方修正した一方で、2024年のGDP伸び率は、前回予想の2.00%から2.10%と若干上方修正している。最終フォーカスレポートでは、今年末の政策誘導金利Selicは9.25%、2022年末のSelic金利は11.25%を予想している

ブロードキャストプロジェクションの51金融機関のエコノミスト対象の調査によると、今週開催される中銀の通貨政策委員会(Copom) では、現在のSelic金利7.75%を1.50%引上げて9.25%になると予想している。

また調査対象の46金融機関のうち27金融機関は、Selic金利の引上げサイクルは11.75%を予想、19金融機関は10.0%~11.50%を予想している。

今年10月に中銀はSelic金利を6回連続で7.75%に引き上げたが、今年3月にSelic金利は約6年ぶりとなる2.75%に引き上げ、5月のSelic金利は3.50%、6月は4.25%、8月は5.25%、9月は6.25%であった。

最終フォーカスレポートでは、2023年末のSelic金利は前回予想の7.75%から8.00%、1か月前の予想は7.75%、2024年末のSelic金利は7.00%が見込まれている

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