11月のポウパンサ預金の資金逃避は預金を124億レアル上回って過去3番目を記録(2021年12月6日付けエスタード紙)

2021年11月のポウパンサ預金の資金引揚げ総額は、預金総額を123億7,700万レアルを上回り、統計を取り始めた1995年以降では、過去3番目に相当する資金引揚げ総額を記録している。

今年のポウパンサ預金は、今年1月の預金引き揚げ残高は預金を182億レアル上回るマイナスを記録、2月は59億レアルのマイナス、3月も35億レアルのマイナスを記録したが、4月は38億レアル、5月は±ゼロ、6月は71億レアルのプラス、7月は64億レアルのプラス、8月はマイナス55億レアル、9月はマイナス77億レアル、10月はマイナス74億レアル、11月はマイナス124億レアルを記録している。

今年11月のポウパンサ預金の預金総額は、2,817億1,300万レアルに対して、預金引き揚げ総額は2,940億9,000万レアル、利払いは36億4,800万レアル、ポウパンサ預金残高は1兆180億レアルとなっている。

今年初め11か月間の資金引揚げ総額は、預金総額を431億5,600万レアル上回っており、二桁台のインフレや急上昇する政策誘導金利Selicでポウパンサ預金の魅力が益々薄れてきており、他の確定金利付き投資に資金が流れている。

連邦政府によるCOVID-19パンデミック対応の昨年上半期からの月額600レアルの緊急給付金(auxílio emergencial)支給、昨年9月から半額の300レアルの給付金支給は昨年12月をもって終了していた。

しかし今年4月からの緊急給付金(auxílio emergencial)支給の再開の影響で、4月から7月にかけての4か月間はポウパンサ預金に資金が流れていたが、8月からインフレ上昇でポウパンサ預金への流れが逆流している。

ポウパンサ預金の収益は、現在は0%の参考金利プラスSelic金利の70%となっており、現在のSelic金利7.75%で計算すると年利は5.425%でインフレ指数をカバーしていない。

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