ラテンアメリカのスタートアップ企業21社がIPO予定(2022年1月25日付けヴァロール紙)

PitchBook社のプラットフォームには、企業価値が5億ドル以上の非上場企業がリストアップされており、昨年の米国で新規株式公開IPOした企業の平均資金調達額は6億308万ドルであった。

PitchBook社は、2007年にワシントン州シアトルで設立された金融情報サービス企業。未公開企業による資金調達の情報を収集、整理、分析したデータベースをベンチャーキャピタルやプライベートエクイティファンドの投資会社を中心とする顧客に対して有料で提供している。

PitchBook社によると、ラテンアメリカ地域の21スタートアップ企業が新規株式公開を予定、21スタートアップ企業のうち9社はブラジル企業で、平均の企業価値は5億ドル以上と見込まれている。

IPOを予定しているスタートアップ企業21社のうち8社は、フィンテック関連企業であり、Clip社, Ualá社, Konfio社, Addi社, Clara社, Kushki社、ブラジル資本は、Creditas社並びにCloudwalk社の2社となっている。

またEコマース関連企業は4社、Tiendanube社, Merama社,そのうちブラジル資本は、Facily社並びにMadeiraMadeira社g新規株式公開を予定している。

またロディスティック関連企業のIPO予定は3社、Tul社、そのうちブラジル資本はLoggi社並びにCargoX社。建設不動産関連企業のIPOは2社で、共にブラジル資本のLoft社並びにQuintoAndar社となっている。

食品関連ではRappi社並びにNotCo社の2社、自動車関連のKavak社、ゲーム関連は、ブラジル資本のWildlife Studois社が新規株式公開を予定している。

PitchBook社によると、Nubank社の昨年末の新規株式公開の大成功で、ラテンアメリカの多くのスタートアップ企業は、IPOに色めき立っており、ベンチャーキャピタルの投資家が鵜の目鷹の目で企業の選定を行っている。

これ等の21社の潜在的なIPO候補のうち、15社は既に日本のソフトバンク社から投資を受けており、コンペチターのEndeavor Catalyst社, Tiger Global社, QED Investors社並びにDST Global社よりも先行投資を行っている。

世界中で有望なスタートアップ企業をピックアップして、果敢に投資を行っているソフトバンク社は、すでにラテンアメリカ地域向け投資のために2つの独立専用ファンドを設立して、総額は80億ドルを投資している。

新規株式公開を予定しているこれらの21企業のうち最も企業価値が高いのは、87億ドルのKavak社、次いでRappi社52億5,000万ドル、QuintoAndar社51億ドル、一方企業価値が低いのはKuhski社の6億ドル、Addi社7億ドル、Tul社は8億ドルと評価されている。

PitchBook社にリストアップされていないブラジル資本のユニコーン企業として、宅配のiFood社、Gympass社, Ebanx社, C6 Bank社, Hotmart社, Mercado Bitcoin社, unico社, Nuvemshop社, Daki社並びにOlist社が挙げられる。

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