アジアからの海上輸送運賃はCOVID-19パンデミック前の5.7倍に高騰(2022年2月16日付けエスタード紙)

全国工業連合会(CNI)の調査によると、2022年2月のアジアからブラジルへの海上輸送運賃は、COVID-19パンデミック前の5.7倍に高騰しており、今後数年間継続する可能性がある。

2020年3月開始の世界的なCOVID-19パンデミックで、世界各国が採用を余儀なくされた外出自粛で世界的な需要縮小による世界貿易が停止していたが、2020年下半期から世界経済の回復に伴って、貿易再開による海上輸送運賃が上昇を開始した。

しかし世界貿易の活性化で港湾サービス、保税倉庫、コンテナ船などの需給バランスの均衡崩壊で、海上輸送運賃は右肩上がりの一途であった。

全国工業連合会(CNI)の調査によると、2021年1月のアジアからブラジルへの20フィートコンテナの海上輸送運賃は、8,900ドルに高騰、COVID-19パンデミック直前の2020年1月の海上輸送運賃の4.6倍に高騰していた。

2021年3月のコンテナ船の海上輸送運賃は、6,200ドルに減少したにも拘らず、昨年12月には9,700ドルに高騰、今年1月にはCOVID-19パンデミック前の2020年1月の5.7倍に相当する1万1,150ドルを記録している。

海上輸送運賃が高騰している一因として、COVID-19感染拡大予防のために、一般消費者は外出する必要のないEコマース販売を通した商品購入が一般的になってきて、生活スタイルの変化が一因となっている。

世界貿易の90%相当は海上輸送に依存しており、またEコマース販売も海上輸送のコンテナ船の需給バランスを不均衡にさせて、海上輸送コストを引上げる要因となっている。

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