2021年のPIX決済利用増加で、大手銀行は15億レアルの収益減少(2022年2月18日付けエスタード紙)

低コストで即時決済システム「ピックス」(PIX)を活用する一般消費者の増加に反比例するように、2021年の4大銀行のPIXシステム同様の決済業務サービスなどによる収益は、15億レアルの減収を記録している。

PIX業務の金融スタートアップ企業の売上増加にも拘らず、ブラジル銀行、イタウー銀行、ブラデスコ銀行並びにサンタンデール銀行の業務サービス収入は、前年比1220億レアル増加を記録している。

ブラジル中央銀行の発表によると、今年1月のPIXによる決済残高は、前年同月比600%増加に相当する13億レアルに達し、低コストのPIX決済利用者が急増している。

ブラジル中央銀行が開発した低コストのPIX以前の最も包括的な送金オプションは、金額が同じ日に受取人の口座に送金されるTED及び、クレジットが翌日に行われるDOC、どちらの送金も有料、しかし一般的に有料の銀行口座サービスパッケージには、月に数回の無料送金が含まれている。

一般消費者によるPIX決済の普及で最も大きな影響を受けたのは、ブラジル銀行であり、昨年の当座預金サービスの手数料による収益は、前年比17%減少を記録している。

「金融フィンテック拡大による窓口業務手数料の減少は自然であり、今後も拡大するために、我々はフィンテック活用したサービス提供で穴埋めする必要がある」とブラジル銀行のFausto Ribeiro頭取は説明している。

PIXなどに対抗するためにはデジタル銀行ブランドを擁する戦略などが含まれる。Next社とBitz社を合わせると、昨年末時点で1,400万人以上の顧客を擁しているが、 顧客の86%は銀行口座を持ってなかったとブラデスコ銀行のOctavio de Lazari Jr頭取は説明している。

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