2021年のサンパウロ市内の新規住宅販売は12.8%増加(2022年2月21日付けエスタード紙)

ブラジル建設工業会議所(Cbic)の発表によると、2021年のサンパウロ市内の新規住宅販売は、年末にかけて減速したにも拘らず、前年比12.8%増加の26万1,443軒、新規住宅リリース軒数は25.9%増加の26万5,678軒を記録している。

2021年第4四半期の新規住宅リリース軒数は、前年同期比1.9%微増の8万5,011軒を記録した一方で、新規住宅販売は、マイナス9.7%の6万5,232軒に留まっていた。

昨年末の新規住宅販売予定、建設中及び完成直後の新規住宅在庫は、3.8%増加の23万2,566軒に達している。建築資材の高騰による生産コストの上昇は、新築住宅やアパート価格の上昇に繋がっているとブラジル建設工業会議所(Cbic)のJosé Carlos Martins会長は説明している。

昨年の平均住宅価格は10.38%と二桁台の増加を記録したが、13.85%を記録したブラジル建設コスト指数(INCC)を3.5%前後下回っている。

昨年上半期は住宅ローン金利は低金利で推移していたが、政策誘導金利の継続した利上げや生産コストの上昇で、住宅購入希望者への価格転嫁を余儀なくされたために、住宅販売は下降線を描き出した。

新規住宅販売開始から住宅建設開始は、通常6ヶ月から8ヶ月遅れるために、依然として新規住宅市場は過熱気味にも拘らず、人材不足状況になっているとJosé Carlos Martins会長は説明している。

2009年のルーラ政権の経済成長加速プログラム(PAC)の大衆住宅建設”私の家、私の暮らし Minha Casa Minha Vida”に替わる“ブラジルシンボルカラー大衆住宅 緑と黄色の家 Casa Verde e Amarela”プログラムの昨年第4四半期の新規住宅リリース軒数は全体の41.0%、販売軒数は45.0%であったが、2020年第4四半期はの新規住宅リリース軒数は全体の47.0%、販売軒数は49.0%であった。

昨年第4四半期の“ 緑と黄色の家 Casa Verde e Amarela”プログラムによるリリース軒数は、前年同期比マイナス11.1%の3万4,863軒、販売軒数はマイナス16.6%の2万9,410軒であった。

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