国際協力銀行(JBIC)主催の教育セクター調査に関するワークショップが、27日正午から商工会議所会議室に、同行から6人、教育関係者2人、商工会議所会員15人が参加して開催された。
JBIC は今年4月からブラジルで、円借款による産業人材育成支援の可能性を検討するために教育セクター調査を開始、ブラジルにおける高等教育の開発課題を明確化 した上で、労働市場分析を行い、政府関係者、教育関係者や産業界との意見交換やワークショップを行いながら、教育セクターにおける将来的な円借款支援の可 能性を検討することを目的に、今回は商工会議所の会員企業からの意見や企業ニーズなどを幅広く吸上げるために開催された。
JBICの吉田和弘開発セクター部課長が進行役を務め、開発第4部の都合弘次長が、「ブラジルにおける企業ニーズに基づく人材育成」と題して、人材育成へ のアプローチ、円借款の重点分野、ブラジル教育セクターの問題点、産業界のインセンティブとなり得る人材開発センター、産業界の需要に合致する能力開発、 マレーシアのペナン技術開発センターの発展、成功へのKey Factorsなどについて詳細に説明した。
最後にフリートークが行われ、参加企業からはソフト輸出のための国際規格や知的所有権の知識やマインド教育に対するニーズ、SENAIやUSPとの連携で 実施しているトレーニングの紹介、マネージメントできる人材不足や企業内教育をしても大学卒業で他企業に移動する従業員が多く、人材育成に困っている企業 例、ブラジル人は大国意識が強く国際性に欠ける面があり、そのための輸出・国際化マインド教育の必要性、幹部候補生に対する教育インセンチブの紹介、慢性 的人材不足のマナウス市では大きなニーズがあるなど多彩な意見やアイデアが交わされた。
参加 者はJBICから都合弘次長、吉田和弘課長、金丸誠調査役、原なをみ業務主任、相川武利リオ首席駐在員、尾頭寛リオ駐在員、廣里恭史名古屋大学大学院国際 開発研究科教授、三田千代子上智大学ポルトガル・ブラジル研究センター長、田中会頭(リベルコン)、雨宮氏(雨宮商工)、尾崎氏(東山農産加工)、桜井氏 (ジェトロ)、佐々木氏(ミツトヨ)、原田氏(ミツトヨ)、鍋島氏(ホンダ)、般若氏(NEC)、川村氏(新日鐵)、林氏(NSK)、大西氏(島津)、柿 谷氏(東洋紡)、深澤氏(トヨタ)、黒津氏(ヤクルト)、河野氏(パナソニック)、平田事務局長(順不同)