「現場を知る!」イベント

環境安全対策委員会の防犯安全対策チームの、今年2回目の「現場を知る!」イベントが、11月17日午後3時からサンパウロ軍警集中司令部に30人が参加、市民の安全が軍警によってどのように守られているのか良く理解できる、実りある見学会となった

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環境安全対策委員会(岩村哲夫委員長)の防犯安全対策チーム(鍋島直裕リーダー)主催の今年2回目の見学会が、17日午後午後3時から6時まで参加者30人が集まり、地下鉄チラデンテス駅近くのサンパウロ州軍警総司令部・通信司令室などを見学し、市民の安全確保に活躍する通信司令室の見学や説明に、多くの参加者が安堵、軍警の有難さを再確認していた。

流暢な日本語を話す州軍警司令部の谷口潔軍警中佐が、ジョゼ・ロベルト指令室長及びルイス・デ・カストロ作戦企画課長を紹介、鍋島リーダーが見学会の開会挨拶をした。

ロベルト指令室長は、JICAから派遣され今年4月から同司令部で、日本の警察・交番システム導入で指導を仰いでいる徳田秀輝警察指導官には大変感謝してお り、最近も日本で交番システムを研修してきた士官7人と軍曹4人が帰国し、両国の違いに感嘆していたと説明、日本の交番システムの適用できる部分を取り入 れており、聖市内の42ヵ所の地域警察で交番システムを導入していると説明し、鍋島リーダーから記念のプレートが贈られた。

続いてカストロ課長は、緊急事件発生通報190番を受取り、パトカーなどの出動が必要と司令部が判断すれば、直ちに総司令部傘下のサンパウロ市内8ヵ所の地域司令部に連絡後、27大隊のうちの地域担当大隊から出動、平均現場到着は14分と説明。

軍 警はメトロポリタン司令部、機動隊、消防隊、地方統括司令部、州道路隊と環境保存隊で構成されており、面積1,509平方キロメートルに1,043万人の人口を抱えるサンパウロ市を2万1,702人の軍警が治安にあたっており、殺人、強盗や強姦などの凶悪犯罪は減ってきているが、窃盗犯罪は増える傾向にあ ると説明した。

州軍警の取締プログラムとして、爆弾事件や人質事件対応の特殊部隊、市街巡回パトカー部隊、学校巡回パトカー部隊や自転車部隊などが活躍している。

事 件通報の190番では、電話、インターネットおよび無線による通報を受付けており、そのうちの12%が軍警の出動が必要、20%がいたずら電話、30%が オリエンテーションで出動は不必要となっているが、軍警ではいかに速く事件現場に到着するか研究を重ねているとカストロ課長は説明、50人近いエキスパー トが対応している190番コールセンターを見学し、続々とかかってくる電話に対してテキパキ対応するエキスパートの仕事ぶりに参加者は目を見張っていた。

続いてパトカー出動司令室などを見学後、谷口中佐が連邦警察、軍警や文民警察の相違点と役割、サンパウロ州治安システム、州軍警の組織、犯罪統計、巡回システムや日常生活での被害防止の注意点などを日本語で説明し、参加者には大いに参考となるプレゼンテーションとなった。

最 後に徳田指導官がサンパウロ市内に設置している交番システム、日本とブラジルの警察システムの相違点、JICAプロジェクトによる州軍警察への日本派遣、 広報活動の一環としての交番新聞の発行や住民参加型の活動、中南米へのプロジェクトの拡大などについて詳細に説明、鍋島リーダーが軍警関係者および参加者 に厚い御礼を述べ、実りある見学会を終了した。 詳細はこちら

https://camaradojapao.org.br/jp/?p=30673