日本経済新聞の檀上誠サンパウロ支局長を招いて、セミナー「ブラジル・中南米報道 行間の読み方」を開催

コンサルタント部会長(都築 慎一部会長)主催で日本経済新聞の檀上誠サンパウロ支局長を招いて、セミナー「ブラジル・中南米報道 行間の読み方」を2011年7月19日午後4時から5時30分まで43人が参加して開催した。

壇上支局長は2007年9月にサンパウロに赴任、メキシコ以南33ヵ国を一人でカバーしており、ペルーの大統領選や世界的に有名となったチリの鉱山落盤事故なども取材している。

取材の現場編として日本国内の特徴としてマンツーマン、記者クラブ、朝回り・夜回りなど人海戦術、海外では新聞社、テレビの多くはAPやロイターなどの通信社から情報を購入していると違いを説明した。

また何を伝えるかでは大きな流れの中でとらえる「意義付け」、その先の流れを予想、ブラジルは資源供給国として世界的に有名であるが、GEやIBMなど世界の大手企業はブラジル国内で研究所を設立して技術開発を進めており、将来的に頭脳供給国に変貌する可能性なども伝える必要性なども説明した。

また壇上支局長はコロンビアでは大統領・国会議員選挙などが行われる際の選挙前後は「禁酒令(Ley Seca)」が発動され、スーパーや商店におけるアルコール類の販売及び購入が禁止されるが、もともとこの禁酒令は昔のアルゼンチンで選挙時に大農場主が小作人に酒を飲ませて、選挙に行かせないように企んだ民主化の攻防で生まれた令であると、真実が意外なところに宿ると説明した。

日本のメディアにとってブラジル・中南米は「台頭する新興国」、海外メディアの報道ぶりとして、新興国の台頭→影響力拡大→先進国とは対立、インフレ→金利上昇→景気失速懸念、「反米左派」対「親米政権」、また情報の出所は非常に重要であり、意図をもった情報やメディアの悩み、統計の数字の書き方の選択など一般的に知られていないことなどを詳しく解説して、参加者は報道の裏面など面白い知識が取得できて、有意義なセミナーとなった。

「ブラジル・中南米報道 行間の読み方」(2011年7月19日 日本経済新聞の檀上誠サンパウロ支局長 )

講演中の日本経済新聞の檀上誠サンパウロ支局長(fotos Rubens Ito/CCIBJ)

43人の参加者にとっては報道の裏面など面白い知識が取得できて、有意義なセミナーとなった

左から講演者の日本経済新聞の檀上誠サンパウロ支局長/コンサルタント部会長の都築慎一部会長

 

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