8月5日午後3時からサンパウロ総領事館多目的ホールで海外邦人安全対策連絡評議会が開催され、関係各機関から24人が参加して、最近の治安情勢や黄熱病、デング熱、緊急連絡網などについて説明された。
森田聡領事が進行役を務め、初めに丸橋次郎首席領事が今回の開催は2006年末以来の開催で安全対策としての情報交換やメールサービスについて説明、清水 俊昭領事が最近の治安情勢としてサンパウロ保安局の統計では犯罪発生が減少、特に誘惑事件は昨年同期比50%減少、各種警察活動や銃器取締強化で殺人事件 が減少している。
銀行強盗についても軍警によるパトロールの強化、特殊部隊編成による銀行強盗抑止対策の推進が効果を上げているが、薬物取引犯罪は増加傾向にあるために少年の指導強化や広報活動などの防止策を推進する予定である。
また先月から飲酒運転取締が強化されて交通事故が大幅に低下、今後はショッピングセンターや飲食店街でも検問が強化される。2006年にPCC(首都第一 コマンド)の暴動事件が発生して多数の死傷者をだしたが、治安当局では現在は沈静化しているが、力を蓄えていると分析しており、受刑者に対する恩赦制度の 記念日には注意を促している。
最近の邦人関係では運転中の信号停止や停滞時に多発している路上強盗、リベルダーデ区やセントロのスリやひっ たくりに対する対策として、管轄する州軍警察や州民事警察に対して警備強化の依頼、イビウナ市で多発する拳銃による家屋新入強盗に対して、管轄の警察署な どを訪問して対策強化を依頼している。
個人的な予防策として外出時はサングラスをかけると視線がわかりにくいために効果があり、強盗に手 渡すための財布の所持、外出時はラフな服装を心がけて、事件に遭遇した時の対処法として逃走・抵抗しない、相手の指示に従い、すばやい動きをしないことや 相手の顔を見ないことなどが重要であり、被害にあった場合は警察への被害届と共に領事館への通報を説明した。
森田聡領事は鳥インフルエン ザ、サンパウロ州内のデング熱統計や多発する都市のマップ、黄熱病などについて説明、質疑応答では景気の拡大、社会格差の減少による犯罪の低下、安全セミ ナーの開催、来年から開始される新車に対するGDP装置や燃料遮断装置の装着義務、新型インフルエンザに感染した場合の対応などが話合われた。
商工会議所の安全対策チームからは倉橋氏、鈴木氏、塩原氏、大野氏、唐木田氏、弘法氏、ヤナギタ氏、末氏、平田事務局長が参加した。
海外邦人安全対策連絡評議会の様子