ブラジルの人口の僅かに20%が下水道設備の恩恵を受けているが、1億人相当が下水道の基礎公共サービスへのアクセスがなく、今後は下水道完備部門への官民合同プロジェクトが多くなると予想されている。
サンパウロ州の下水道整備は同州の人口の40%相当で最も進んでいるが、過去10年間の統一医療保健システム(SUS)利用者の70万人に上る入院患者は基礎衛生部門の不備による感染症であった。
10歳以下の子供の入院の65%は上下水道の不完備が原因と見込まれており、国民全員に上下水道を完備するには国内総生産(GDP)の年間0.63%を投資しなければならない。
連邦政府の経済成長加速プロジェクト(PAC)では2010年までに上下水道などの衛生部門に400億レアルの投資予算が承認されている。
Cab・Anbiental社では2004年から官民合同プロジェクト(PPP)の衛生部門で、リオクラーロ市、サンパウロ、リオ・ダス・オストラ ス市で PPPプロジェクトを展開しており、人口が12万人のグアラチンゲタ市では2020年までに、全市民が下水道完備の恩恵を受ける予定である。(2008年 6月16日付けガゼッタ・メルカンチル紙)