ヴォトランチン金属(VM)は資源確保戦略として米州などで果敢に亜鉛、銅やニッケル鉱山開発を展開、今年の鉱山開発や買収資金として1億5,000万レアルを投資して、グローバル戦略を展開する。
またブラジル国内でも海外同様に非鉄金属を中心に新鉱山開発に力を入れており、来年はラテンアメリカ並びにカナダに投資の軸足を置く。
VMはカナダのトロント市に事務所を開設、亜鉛鉱山開発でローカル企業と共同開発を行なう予定であり、最近進出したカナダ、メキシコ、アルゼンチンでは68プロジェクトを抱えている。
VMは亜鉛やニッケル以外に銅、鉛、石炭や鉄鉱石部門の開発にも手を広げており、2003年から中国需要が牽引する鉱物コモデティ価格の高騰は2012年 まで継続すると見込まれており、ニッケルの国際コモデティ価格はトン当たり5万5,000ドル、鉄鉱石は200ドル、石炭は今年だけで200%以上の値上 がりをしている。
世界の鉱業会社が先を争って資源確保に躍起となっており、2002年の鉱山開発投資は19億ドルであったが、昨年は 109億ドルと5倍以上の投資が行われているが、新しい鉱山は益々インフラの届かない地域に移っており、またコストアップになる深度での開発や含有量の低 い低質の鉱物開発が余儀なくされてきており、今後の開発コスト上昇で鉱物コモデティ価格の低下は予想されていない。
VMの鉱物開発投資先はメキシコがトップ、ペルー、チリ、ブラジルが4位、アルゼンチン、エクアドル、ヴェネズエラ、コロンビアやドミニカとラテンアメリカ全域で資源確保戦略を展開している。(2008年5月21日付けヴァロール紙)