>>銀行の収益率が低下
Selic金利の低下に伴い銀行のクレジット金利が低下してきており、第1四半期のブラジル10大銀行の純益総額は,前年同期比11.0%増加したにも関わらず、収益率は30.6%から27.8%に低下している。
ブラジル銀行も規模を拡大するために、サンタ・カタリーナ州立銀行に食指を延ばしているが、今年の第1四半期の純益は40%減、収益率では63%から29.4%と大幅に低下している。
イタウー銀行は規模を拡大するために昨年にボストン銀行を買収したが、収益率は35%から30.5%に低下、ブラデスコ銀行も30%から26.2%に低下したが、ウニバンコ銀行は21.9%から22.6%に増加した。(21日付けガゼッタ・メルカンチル紙)
>>自動車部品製造用ダイカストが需要に追いつかない
絶好調の自動車産業界からの需要に、自動車部品製造用ダイカスト業界が3交代勤務で対応しているところもあり、昨年は農業危機で不振をかこっていた農業機械やトラック需要も増加してきた。
今年の自動車関係ダイカストの需要は前年比3%と見込まれていたが、14%増加に上方修正されたが、しかし業界の97%が中小鋳物企業であり、需要に対する投資にはすぐには対応できない。
ダイカスト工業の製造品納入先の63%は自動車業界向けであり、4%はトラクターや農業機械、16%は建設機械向けで、2004年から2005年の投資は5億6,900万レアルであったが、2009年までには12億レアルの投資が見込まれている。(21日付けガゼッタ・メルカンチル紙)
>>サンパウロ州内の農地価格は5年間で倍増
農業経済院(IEA)の調査によると、2001年のサンパウロ州内の農地価格は1ヘクタール当たり4,740レアルであったが、2006年には1万128レアルと113.6%上昇、特に穀物、アルコール、オレンジジュースや牛肉などのコモデティ商品生産地帯で高騰している。
ここ数年の傾向として、エタノール生産用のサトウキビ栽培地帯での土地が高騰してきており、年産150万トンの砂糖キビ生産には2万5,000ヘクタールの農地が必要である。
またサンパウロ州内では2012年までに、31ヵ所のアルコール・砂糖工場建設が予定されて総計では179ヵ所となるが、まだまだ農地の価格上昇が見込まれている。サンパウロ北東部で大幅な農地の値上がりが発生しており、リベイロン・プレット、フランカやバウルー地方では軒並み160%から170%の値上がりを記録している。(20日付けエスタード紙)