>>最終12ヶ月間の貿易収支黒字は前年同期を下回った
6年連続で貿易収支黒字が前年を上回っていたが、3月の最終12ヶ月間の貿易収支黒字は、前年同期の456億5,600万ドルを下回る455億3,500万ドルとなった。また3月の貿易収支黒字も、前年同月比マイナス8.56%の33億2,300万ドル、今年の第1四半期の貿易収支黒字も、前年同期比マイナス6.0%の86億9,800万ドルに減少した。
貿易収支黒字減少は輸入の急増が主因であるが、3月の輸入は95億3,200万ドルで記録を更新、第1四半期の輸入も252億2,100万ドルで、1日平均当りの輸入は前年同期比27.3%も上回っている。
第1四半期の資本財の輸入は24.6%増加、原材料及び中間財の輸入も28.1%増加しており、輸入品でコスト削減して生産性を上げている。またドル安の為替で消費財の輸入は39%増加しているが、危惧する輸入量には達していない。
第1四半期の輸出は、前年同期比13.2%増加の339億1,900万ドル、1日当りの輸出は25.1%それぞれ増加しており、輸入の増加率より低いが、輸出も確実に増加している。(3日付けエスタード紙)
>>最低サラリーの30レアル調整で年間168億レアルの経済効果
今月1日から最低給料が350レアルから380レアルと30レアル上方修正されたが、この経済効果は月間13億レアルに相当、年間では168億レアルと労使間社会経済調査・統計院(Dieese)は見込んでいる。
この最低サラリー調整は8.57%に相当するが、全国消費者物価指数(INPC)を差引いた実質調整は5.25%と見込まれており、内需拡大が期待されている。
また最低サラリーの上方修正で、380レアルでは基礎食品バスケットが2.05個分購入することができるが、今回の調整で最低サラリーは1971年以来の購買能力をもつことになる。(3日付けエスタード紙)
>>アンデス共同体でコカに替わるバイオ燃料用植物栽培
世界有数のコカ栽培のアンデス共同体のコロンビア及びペルーでは、ブラジル農牧調査研究公社(Embrapa)の技術指導で、コカに替わるバイオ燃料用植物栽培を研究しているが、世界第3位のコカ栽培のボリヴィアが代替植物栽培に抵抗している。
ペルーでのひま(マモーナ)や松の実(ピニャン)の1ヘクタール当りの収益は400ドルであるが、コカの葉栽培では700ドルになり、コカ栽培の農民を説得するのは容易ではない。
コロンビアやペルーには800万ヘクタールの森林伐採済みの農地があるが、その半分でマモーナやピニャンの他に、砂糖キビなどのバイオ燃料用植物栽培に適している。
国際連合(UN)の調査では、2005年のコロンビアのコカ栽培面積は15万9,600ヘクタールで、世界のコカ栽培面積の54%、コロンビアは30%を占めているが、太平洋地域ではコカ栽培の代替作物として、パーム油栽培を研究している。(3日付けヴァロール紙)
>>自動車業界は3月も絶好調
3月の自動車販売は金利の低下や長期低額ローンで、19万3,400台を販売して前月比31.8%増加、前年同月比23.2%増加、今年の第1四半期の販売は、前年同期比18%増加の49万3,000台で記録を更新した。
第1四半期の乗用車及び商業用車販売は46万9,400台、3月は前月比31.6%の大幅増加の18万4,000台を販売、またトラックは前年同期比12%増加の1万9,800台であったが、バスの販売はマイナス14.8%と減少した。
第1四半期のマーケットシェアでは、ファイアット社が25.4%でトップ、ワーゲン社23.6%、GMが21.2%でフォード社は11.0%と他社に大きく水をあけられている。(3日付けエスタード紙)