5月03日の経済情報

>>4月の貿易収支黒字は42億ドル

 4月の貿易収支黒字は輸入の減少で、前年同月比35.66%増加の42億ドルとなり4月の月間記録を更新、また今年4ヶ月間の累計では129億8,000万ドルで、前年を5億4,000万ドル上回っている。

 最終12ヶ月間の累計貿易収支黒字は469億9,000万ドルで、輸入は979億7,000万ドル、輸出は1,449億7,000万ドルで共に記録を更新、しかし4月の1日平均当りの輸入は前年同月比10.2%増加に留まり、3月までの27%増加を大幅に下回ったが、一時的な現象と予想されている。

 特に自動車の輸入が前年同月比27.9%に留まったが、今年4ヶ月間では51.2%増加している。輸出は金額及び量とも強い伸びを示しており、今年は1,520億ドルの目標に達すると見込まれている。((3日付けエスタード紙)

>>工業界は内需旺盛で楽観視

 全国工業連合(CNI)は4月に企業家を対象にした、今後6ヶ月間の生産及び雇用調査では、輸出は減少傾向になるが国内需要旺盛で、今後の生産活動に関しては楽観視している。

 内需拡大で今後6ヶ月間内に増産予定のための原材料購入が、1月の53.7ポイントから58.7ポイントに上昇したが、輸出向け生産は51ポイントから48.9ポイントに減少した。

 前回の調査では項目になかった国内マーケット拡大傾向では、60.6ポイントと楽観視しており、部門別では自動車業界の企業家は67.9%、金属は64.5%、医薬品業界では64.3%と内需拡大を見込んでおり、雇用拡大では50から52.4ポイントと2005年1月以来、初めて前回の調査を上回った。しかしドル安の為替で輸出不振な履物業界、皮革、木材及び繊維業界は雇用削減を予定している。(3日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

>>自動車生産キャパ不足で需要に追いつかない

 24時間生産体制を敷いている自動車メーカーも在るが、自動車生産キャパシティー不足で需要に追いつかず、4月のバスやトラックを含む自動車販売台数は、前年同月比36.6%増加の17万9,334台で、4月としては2番目の販売台数を記録、前月比ではマイナス7.3%となったが、4月の1日当りの販売台数は8,966台で前月の8,793台を上回っている。

 今年4ヶ月間のトラックなど含む自動車販売は、前年同期比22.55増加の67万2,480台、ワーゲン社が23.98%のマーケットシェアでトップ、バスを生産していないファイアット社は23.85%であった。

4ヶ月間の自動車のみの販売では63万9,691台で、ファイアット社が25.1%でトップ、ワーゲン社23.5%、GM社21.4%、フォード社は大きく離されて11.6%であった。

4月の自動車のみの販売ではワーゲンが23.6%、ファイアット23%、GM20.7%で、車種ではゴール車が1万8,857台でトップ、パリオ車1万5,195台,セルタ車9,422台、ウノ車9,195台、フォックス車が8,157台であった。(3日付けエスタード紙)
 
 >>ドル流入が止まらない

 4月のドル流入は国内金利の高止まり、好調な貿易収支黒字、天井知らずのサンパウロ平均株価、下げ続けるカントリーリスクや平穏な国際情勢などで、前月比61%増加の107億2,800万ドルで、中銀が統計を取り始めた1982年以来の記録となっている。

 今年4ヶ月間で129億8,600万ドルに達して増え続ける貿易収支黒字やリスクの少ないブラジル国内情勢で、海外投資家によるサンパウロ証券取引所への投資増加で、今年はすでに11.0%も値上げしている。

 またドル介入で増え続ける外貨準備高は、今年だけで29%増加の1,210億ドルに達しており、国内外のシナリオではドル高になるファクターが全くないために、更にドルの流入が継続すれば更にドル安傾向になる。(3日付けガゼッタ・メルカンチル紙)

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