3月7日の経済情報

>>1月は設備投資用資本財が急伸

 1月の鉱工業成長率は石油やアルコール精製部門の不振で、前月比マイナス0.3%となったが、設備投資用資本財は前年同月比18%、前月比1.7%とそれぞれ増加、生産能力向上で今後の鉱工業部門の成長率増加が期待されている。

 1月の設備投資用機械・装置の生産部門の成長率は前月比4.7%、前年同月比26.8%とそれぞれ大幅に増加、昨年の同部門の成長率は5.5%で5倍以上の伸びを示した。

 設備投資用資本財の増加にも関わらず、1月の燃料・潤滑油の中間財はマイナス2.5%、石油精製及びアルコール生産部門もマイナス5.6%であった。

 1月の農業用資本財は1.7%、11.8%、建設用資本財部門は前月比5.7%、前年同月比9.4%、電力エネルギー用資本財は28%、16.6%それぞれ大幅な増加を記録、中長期的な生産能力アップに対する投資傾向が現れてきている。(7日付けエスタード紙)


>>参考金利(TR)の計算方法変更でポウパンサ預金の金利低下

 政策金利(Selic)の低下に伴い、銀行預金(CDB)や確定金利付ファンドの金利がポウパンサ預金の金利と大差がなくなり、ポウパンサ預金への資金流入を危惧したブラジル銀行業界連盟(Febraban)は、参考金利(TR)の計算方法の変更を中銀に訴えた。

 参考金利の計算方法変更で、勤続期間保障基金(FGTS)の金利も低下するが、住宅金融システム(SFH)から融資を受けている人には金利低下で有利となる。

 Selic金利が年率11%になれば、現在のポウパンサ預金の月利が0.64%から0.58%、年利では8%から7.2%、FGTSでは年利5%から4.5%にそれぞれ低下する。(7日付けエスタード紙)


>>中国のTraxxがマナウスでオートバイ生産

 中国嘉陵集団傘下のブラジルTraxx社は500万ドルを投資して、マナウスフリーゾーンに6,000平方メートルのオートバイ生産工場を建設、8月から操業を開始して、年間10万台のオートバイ生産を目標にしている。

 同社はフォルタレーザ市に本社を置き、昨年は50CCから125CCのオートバイを1万175台販売、そのうちの7,168台は北部及び北東部での販売であった。

 中国のオートバイ市場のリーデングカンパニーであるTraxxは、年間200万台の生産能力を有しており、中国では1979年から生産を開始、現在まで2,200万台を生産している。(7日付けガゼッタ・メルカンチル紙)
 


>>昨年の48行の純益は275億レアル

 昨年のブラジル48行の純益総額は、前年比3.6%増加の275億レアルにとどまったが、これはイタウー銀行がボストン銀行、ブラデスコ銀行がアメックス社とセアラー州立銀行の買収資金を一括償却、ウニバンコ銀行も償却期間を10年から5年に短縮したために、純益が17.9%、8.3%、4.8%それぞれ低下した。

 純益低下に伴って平均収益率も25.3%から21.1%に低下したが、クレジット総額は前年比26.5%増加の5641億8,000万レアルと大幅に伸びている。

 純益のトップはブラジル銀行の60億4,000万レアル、ブラデスコ銀行50億5,000万レアル、イタウー銀行43億1,000万レアル、連邦貯蓄銀行 23億9,000万レアル、ABM銀行20億5,000万レアル、サンタンデール・バネスパ銀行12億6,000万レアル、ウニバンコ銀行17億 5,000万レアル、HSBC銀行が9億5,000万レアルであった。(7日付けエスタード紙)

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