第2回サンパウロ市都市交通整備事業準備調査セミナー開催

JICA並びにサンパウロ交通機関公社(SPTrans)共催の第2回サンパウロ市都市交通整備事業準備調査公聴会が2010年3月25日午前9時から正午過ぎまでテクノロジー協会に100人以上が参加して開催された。

初めにJICAの江口雅之ブラジル事務所次長は開催挨拶でサンパウロ市内の交通量の渋滞緩和、環境に優しくて二酸化炭素の排出が劇的に削減できて、建設費が地下鉄建設よりも大幅に削減できるモノレールの導入などで全面的に支援したいと述べた。

SPTrans公社のラウリンド・ジュンケイラ監査役はサンパウロ都市交通事業のモノレールを想定した調査を2009年3月よりJICAとの協力を得て開始、日本の45年に及ぶモノレールの技術、蓄積された経験などは世界に類を見ない素晴らしさであり、1990年代に日本に行ったときは交通渋滞が激しかったが、昨年の交通渋滞は劇的に緩和されていたと経験談を述べ、サンパウロ市はモノレールや地下鉄の導入で交通渋滞を緩和、また地球温暖化対策としても多くの年で導入が期待できると述べた。

現在、サンパウロの交通渋滞の最も激しい貧困層地帯で交通の便が悪いボーイ・ミリン地区へのモノレール導入は大いに交通渋滞の緩和や二酸化炭素排出低減に役立ち、モノレール導入の最終工事完了時には34キロメートに亘ってモノレールが建設され、地下鉄や都市圏鉄道と結ばれるために渋滞緩和には必要不可欠であると強調した。

サンパウロ年交通政治事業準備調査についてJICAの奥津明男調査団長は調査団 18人、トンネルエキスパート1人の19人で昨年11月は2回目の調査、今年5月に調査結果の取りまとめを予定、また建設費の積算、モノレール建設ルー トの代替ルートチェックや将来の拡張ルートのチェック、フェーズ1から3の需要の予測などを説明した。

続いて構造物の経常の違い、システムの選定、モノレールの適正乗客数、オペレーションプラン、料金体系、組織チャート、教育トレーニング、車両の面て何ソスケジュール、軌道のメンテナンス並びにコスト、建設スケジュール、事故の発生が殆どない日本の優れたモノレール技術のアドバンテージを強調、今後もSPTransや市交通局と協力して日本のモノレール導入を進展さ せていくと強調した。

最後にJICAブラジル事務所のマウロ・マナブ・イノウエ・プロジェクト・コーディネーターは技術協力プロジェクト「技術協力プロジェクト」はJICAが海外で実施する中心的な事業で、開発途上国が抱える課題に対して一定の期間に一定の目標を達成するために、専門家を派遣したり、開発途上国の人々を研修員として日本に招いたり、必要な機材を供与するなどの手段を組み合わせて実施する事業と説明した。

また「開発調査」は開発途上国の社会・経済の発展に役立つ公共的な各種事業の開発計画の策定を支援するとともに、その過程で相手国のカウンターパートに対して計画策定方法、調査分析技術などを技術移転する事業、研修員受入事業とは国づくりの担い手となる開発途上国の人材を「研修員」として受け入れ、技術や知識の習得、制度構築等をバックアップするのが「研修員受入事業」であり、JICAが行っているODAは二国間援助の形態である技術協力、有償資金協力、無償資金協力を行っていると説明した。

JICAの奥津明男調査団長(foto Jin Yonezawa/Emp Jorn SPshimbun)

開催挨拶をするJICAの江口雅之ブラジル事務所次長

講演するSPTrans公社のラウリンド・ジュンケイラ監査役

 

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