第11回サンパウロ国際自動車部品見本市(AUTOMEC)に、アイシン・ド・ブラジルブースへの招待を受け、平田藤義事務局長が参加した。アイシン・グループのブースではアイシン・ド・ブラジルの川村秀樹社長およびアイシン・オートモチーブの長田 健社長に加え、同社の日比野 桂一副社長や アイシン・エーアイ(株)グローバル事業推進部の田中裕亮氏やアイシン精機の方々から展示品の中でも最も注意を引くトランスミッションやエンジンについて 丁寧な説明を受け、また川村社長とは諸地域とのEPA協定に関しても意見交換を行った。
《平田事務局長談話》
Anhembi会場で開催中のAUTOMECは自動車工業を支えている見本市、会場入り口左端には他の国際見本市同様、外国勢の部品メーカーのブースが並ぶ。虎視眈々とブラジル市場攻略の熱気を感じるレイアウトだ。平田事務局長は日本の自動車部品メーカーの展示数や脱系列化の動向、部品の内製化率の状況調査を目的に視察見学した。特に技術移転とも密接に関係する心臓部分の輸入依存度に関心を向けている。
鉄鉱石では410億トンとも言われる埋蔵量を誇るブラジルだが、粗鋼生産量は約3,500万トン弱のうち、国内見かけ消費量が約2,500万トン、輸出は約1,000万トン弱(いずれも2012年実績)で関税による保護政策下でも毎年、鉄鋼製品の形に化けて輸入される量は約500万トンのレベルと言われている。裾野が広い自動車関連部品の鉄の塊の輸入比率は政府のローカルコンテンツそのものだ。
(会議所のホームページ:http://jp.camaradojapao.org.br/camara-em-acao/simposios/)
自動車組み立てに変革が起こっている時代、部品メーカーが系列に捕らわれる事無く多くの組み立てメーカーに納入している実績に触れる事が出来た。ボッシュ(独)、デンソー(日本:当所会員)、コンチネンタル(独)、アイシン(日本:当所会員)、マグナ・インターナショナル(加)の5大メーカーの間ではブラジル市場で熾烈な戦いが展開されている。
中央にブースを大きく構え、車の輪郭模型にアイシン・グループが供給する部品やモジュールを見える化(該当部品箇所を点灯)し、50か所以上に及ぶ技術のプレゼンスは見学者の足を止める盛況ぶりだ。何といっても日本本社と北米支社から8社におよぶグループから17名の支援部隊、ブラジル駐在員や現地スタッフを合わせると30名を超える大部隊で、熱の入れ方がひときわ目立った。
Fotos: Jiro Mochizuki/Fatos BJ
左から木多喜八郎ブラジル日本文化福祉協会会長、アイシン・ド・ブラジルの川村秀樹社長、平田藤義事務局長、アイシン・オートモチーブの長田健社長
アイシンの展示ブースを見学する平田事務局長
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