ブラジルは、その他の新興成長市場の即席と逆行する道を進んでおり、2013年の国別投資先ランキングで順位を低下、2014年も、大統領選挙の影響で再度落ち込む見込み。
国連が1月28日(火)に2013年版の世界投資報告書を発表して状況に警鐘を鳴らした。国連のデータによると、国際投資の流れは、国際金融危機以前の2007年に記録されたピーク時の2兆ドルを大きく下回って推移している。2013年は総額1兆4,000億ドルだった。経済危機が最悪期を迎えた2009年の場合、この投資は1兆2,000億ドルだった。
ブラジル経済の国際投資の受け入れが2013年に前年比4%減と落ち込んだのに対して、国際的には投資が11%増加した。新興国に目を転じると、2013年は前年比6%増で、これらの国の景気の後退が投資に向けた資金調達に対して既に打撃を与えていることが示された。
国別ランキングでは、ブラジルは5位から7位に転落した。2013年にブラジルは、総額630億ドルの投資を受け入れた。この結果、ロシアとカナダがブラジルを追い抜いた格好である。
一方でデータの詳細を見ると、多国籍企業によるブラジル企業の買収が大幅に縮小したことが示された。
2012年、多国籍企業によるブラジル企業の買収は170億ドル規模だった。2013年に、この金額は、90億ドルに縮小した。外国企業による株式の調達も同様に縮小しており、この間、520億ドルから400億ドルに転じた。唯一金額が増加した項目は、国内の本社からブラジル子会社に対する融資で、120億ドルから180億ドルに上昇した。
国連は、2014年の投資に関して、一部の新興国に対しては、これまでの増加が減少に転じると分析している。国連貿易開発会議(Unctad)のジェームズ・ザン投資担当ディレクターによると、この判断の根拠は選挙である。ザン・ディレクターは、「一部の多国籍企業は、重要な投資を実施する前に、選挙結果を待ち、動向を確認する事になるだろう」と言う。
戦略上重要と位置付けられる新興国では、ブラジル以外に、トルコと南アフリカ、インド、インドネシアで選挙が実施される。これらの国についてザン・ディレクターは、「投資が減速するリスクがある」と言う。
同ディレクターによると、2014年の投資は、通貨流動性を引き下げアメリカ市場に資本を引き揚げようとする圧力を高める、アメリカの通貨政策変更の影響も受ける。
ザン・ディレクターは、2014年のブラジルに対する投資規模の予想について言及を避けた。その上で同ディレクターは、投資の変動は「大きく乱高下するだろう」と指摘。さらに、「予想は難しい」と付け加えた。
ブラジルに投下される投資は、ラテンアメリカ向け投資の増加とは逆行する。2013年にラテンアメリカ向け投資は、主にメキシコがけん引して国際平均を上回る18%増を達成した。だが、鉱物資源相場やその他の一次産品の相場上昇ブームの終了で、コモディティー業界が投資を惹きつけてきた国々では、投資の受け入れが縮小した。
そして国連は、今後2年は新興国向けの投資拡大が減速すると予想する。「アメリカの通貨政策の転換と同様、一部の新興市場で先行きが不透明なことで影響を受ける」と言う。2014年と2015年には、世界の投資額は1兆6,000億ドルから1兆8,000億ドル増加すると見られる。だがこの増加の原動力になるのは、回復を続ける先進国市場になる。
新しい勢力図
2013年に新興国への投資が減速し、2014年の見通しが不透明だとしても、国連は、国際金融危機以降の5年間で世界の投資の勢力図そのものが変化したことを明らかにした。国連のデータによると、2013年は初めて、ラテンアメリカ向け投資がヨーロッパ向け投資と、約3,000億ドルで拮抗した。なお欧州は過去数十年にわたって世界で最も投資が投下される地域だった。
国連が示したもう1つのデータは、2013年ほど先進国への投資の比率が低下したことがないという事実だ。世界で10ドル投資される毎に、4ドルが先進国に投資される。新興国には、2013年に約7,590億ドルが投資されており、その大部分がアジア向けの投資だった。
アジアとBRICS(ブラジルとロシア、インド、中国、南アフリカ)、メルコスルは、2008年の経済危機発生前に記録されたデータと比較して、世界の総投資額に占める比率を倍増させた。アメリカ経済は依然として世界最大の、1,590億ドルの投資を受け入れた。だがBRICSの比率は、既に投資全体の20%に達する。メルコスルも世界の投資の6%を占めている。(2014年1月29日付けエスタード紙、ジャミル・チャド記者)








