【WTOにおける摩擦はEUとメルコスルの自由貿易協定に影響せず】

ジウマ・ロウセフ大統領によると、ヨーロッパとブラジルはパートナーとして徹底した議論を好むのであり、それにより関係が悪化することはないとしている。

ブラジルの工業政策に関して欧州連合(EU)が世界貿易機関(WTO)に申し立てをしたことは、メルコスルとEUが進める自由貿易協定に向けた交渉に影響しないと見られる。欧州の首脳との協議に続いて欧州とブラジルの財界関係者との懇談を終えたジウマ・ロウセフ大統領が協議の継続を確約した。他方で、この交渉には、交渉を取りまとめるまでの期間も条約の締結時期に関しても、取り決めはない。

ジウマ大統領によると、WTOに対する今回の申し立てはEUによるものだが、ブラジルも同様に貿易相手国に対しWTOに申し立てをしている。「1つの出来事が他方に影響するということはない。申し立てとパネルの設置は、各国間の貿易関係の1つだ」と強調、この問題を扱っている欧州委員会のジョゼー・マヌエル・ドゥラン・バローゾ委員長と欧州理事会のヘルマン・ファン・ロンパウ議長に対して、一連の対応で払われた注意に感謝した。大統領は、「彼らは極めて慎重に、これは協議プロセスに至る最初のステップなのだということを示した。私は、連鎖的な状況が発生するとは受け止めていないし、そうあってはならないものは、そうあるべきではない」とコメントした。

ジウマ・ロウセフ大統領はさらに、可能な限り迅速にメルコスルとEUが貿易協定を締結するというブラジル財界関係者の要望についても理解を示したが、交渉完了に具体的な日限を切るべきではないと受け止めていると付け加えた。これに関連して全国工業連合(CNI)の役員らが2月23日にはブリュッセルで、欧州議会の選挙が実施される予定の5月22日から25日まで、最大60日以内に条約を締結することを期待するとの声明を発表している。しかし大統領は、「議会の選挙実施が何らかの障害になるとは、私には思えない。こちらからは一切そのことに触れてこなかったし、そういう考えは邪推にすぎない」と反論した。

【抵抗】大統領は、欧州側が条約署名に関する具体的な日程の設定に抵抗しているともコメントした。「あちらは、様々な事情を持つ国々をまとめている事情があり、具体的な日限を切るのを嫌がっており、我々はそれを受け止めるべきだ」と説明、メルコスルとEUの双方が提案を持ち寄り議論するために3月21日に予定される高官による実務者協議では、大きな進展があるものと期待をにじませた。

しかし、大統領の発言のなかでは合意の見通しについてのその楽観性は低い。大統領の主張は、「大きな進捗を見た我々の側だけでなく、相手側も含め、これほど締結の可能性が高まったのを私は知らない。最善の道を進んでいるが、細心の注意を払い、かつ慎重に進めている」という繰り返しになった。そして「私は、すぐにでも結果が出るように思う。私の直観だ」と主張した。

メルコスルとEUの自由貿易協定は、ブラジルとEUがこの時期に議題とすべき最大の懸案ではあるが、24日に開催されたブラジルとEUの首脳会談では具体的な進捗は確認できなかった。バローゾ委員長とフォン・ロンパウ議長は共に、3月21日に実施される実務者協議について、双方が貿易の自由化に向けた条件を交換して枠組みを決定する場になるとしてその重要性を強調した一方、今回の首脳会談では目立った進捗はなく、発表できるようなものはなく終了した。(2014年2月25日付けエスタード紙)

 

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