論評【オランダ病(2)】

セルソ・ミンギ

ブラジルはオランダ病と呼ばれる病気を患い、苦しめられるのか否か?

ブラジルはオランダ病に罹患して苦しめられるのか、それとも患うことなくやり過ごすのだろうか? マウロ・ボルジェス開発商工大臣は、7月第1週、病気がどの程度まで進行しているのかには触れなかったが、リスクは高いと認めた。

元財務大臣のルイス・カルロス・ブレッセル=ペレイラ氏は、この病気が少なくとも90年代初頭からブラジルの持病になっているとし、ショック療法が必要だと断言する。つまり、(少なくとも30%の)為替の切り上げと、コモディティー輸出に対する賦課金の導入だ。

前回のコラムでは、この判断の根拠に議論の余地があることまでを書いた。為替相場があるべき水準を外れてレアル高の傾向を示しているのは認めよう。そして、ドル安が行き過ぎれば、工業部門の活力と競争力が削がれるというのもそうだ。

だが判断の根拠には、様々な理由から議論の余地がある。まず、輸出されるブラジル製品には、歯止めのきかないレアル高を引き起こすだけの大規模なドルを獲得可能な品目が存在しない。一次産品の輸出が、既に輸出全体の50%以上を占めるのは事実であるが。

それでも、貿易オペレーションに起因する外貨の流入は、金融オペレーションに起因する外貨流入量の半分以下なのだ。ドルの流入で最大の窓口になっているのが外国投資と金融市場への投資なのだから、輸出に賦課金を押し付けるのが不適当に思われる理由は、まさにここだ。潤沢な資本こそ、まさにレアル高の重要な要因として指摘できる。

経済大国の中央銀行の施策で引き起こされる「通貨の津波」が影響した為替効果をジウマ大統領が非難したこと、あるいは、ギド・マンテガ財務大臣が通貨戦争と呼んだ同様の為替問題は、どちらも、レアル高の要因としては、コモディティーの輸出に伴う大規模な貿易収支黒字によって触発されたものとは異なる性質を有している。

その上、良かれ悪しかれ、ブラジルの生産部門は生産と流通のいずれでもグローバル・チェーンに組み込まれている。全てを国内で生産するなど不可能なのだ。コンポーネントと部品、機械、原料など、工業部門は次第に国外からの供給に対する依存を強めるのであり、ブレッセル=ペレイラ氏が主張するように借入資本だけが国外からの供給に依存しているのではない。国内通貨を大幅に切り下げることは、国内の生産チェーンのすべてにわたってコストを増大させるだろう。

当然の帰結を導き出したのは、マウロ・ボルジェス開発商工大臣の方だ。同大臣は、オランダ病に罹患したとする判断の根拠に同意しつつ、別の対策を講じるよう勧告している。彼の対策とは、コモディティーの輸出業者の収入に賦課金を設ける事ではなく、工業部門の競争力を引き上げることだ。

これはインフラへの投資と税負担の減免、教育、人材の育成、労働法の改革、技術の改善に対するインセンティブ、法務リスクの低減、過度に煩雑な官僚主義の排除などを通じて達成される。

それは、ジウマ政権が工業政策と呼ぶ手法、つまり生産・流通チェーンを歪ませ、工業部門の損耗を回避できないような取り組みとは全く異なる。(2014年7月12日付けエスタード紙)

 

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