論評【ジウマと経済】

7月第3週に様々な調査結果が発表され、以下のような事実が確認された。つまり、景気が悪化しており、更に悪化するということ、そして、ジウマ政権とジウマ大統領に対する支持率が低下し、有権者の間で不支持率が過去最高の35%に達したことである。厳しい現実を前に、6か月前には労働者党(PT)にとり再選が確約されていた選挙戦は、日ごとに、困難の度合いを強めている。

2011年の政権発足以来、余りに空虚な国家プロジェクトで身を固めたことがジウマ政権の脆弱性もたらしたと見なされており、誤った経済運営の後継者として、凡庸なGDP成長率は避けられないと受け止められてきた。2011年から2013年にかけて、GDPの平均成長率は1.97%で、仮に2014年の成長率が1%に達するなら(もちろんこれ以下に止まるという予想もある)、ジウマ政権の平均成長率は1.7%となり、ブラジルの経済史上、コーロル大統領の-1.3%とフロリアーノ・ペイショット大統領の-7.5%に次いで、歴代ワースト3の経済パフォーマンスに終わる。

彼女の前任者で後見人であるルーラ大統領が、2期8年で平均4%のGDP成長率を記録したのと対照的だ。2010年に成長率は7.5%を記録し、ジウマの当選に(大いに)役立った。ところが現在の状況は一変し、彼女自身が自縄自縛に陥っている。ルーラ大統領が1期目に、好況だった世界経済の恩恵を受けるという僥倖に恵まれたのは事実だ。そして、2期目には先進国の金融危機でぐらついたこの国の経済を加速させる工夫を凝らし、2010年の選挙で後継者に当選へ導いた。ところが同時に、どうやってその呪縛を解くのかジウマ大統領にも分からないような置き土産をし、この国を沈没させてしまった。例を挙げると、公共料金の調整の先送りと、ペトロブラスの憂慮すべき財政状態だ。

最新の調査(中央銀行が計測する景況指数で0.18%のマイナス成長、商品とサービスの販売の停滞、雇用創出ペースの減速)と他の調査(インフレ目標近辺に張り付いている高インフレ率と高金利、工業生産の落ち込み)の結果は、ジウマ政権にとっては驚くに値しない。なぜなら、これらはいずれも、中央銀行が活動と判断のモニタリングのために収集しているデータであって、四半期ごとのインフレ報告として上院に提出されている。6月末の最新レポートで中央銀行は、あらゆる業種で低成長を記録していることを憂慮するとともに、2014年について、農業の成長率に対する見通しを従来の7%から2.8%へ下方修正したほか、工業は-0.4%のマイナス成長、サービス業はわずか2%の成長という、新たな予想を発表した。最新レポートの発表以降、中央銀行は、この予測を前提に見直しを進めている。

こうした事情から、これらは今更、と言えるものなのだ。ところが、こうした否定的な結果が提出されるごとに、ジウマ政権の経済スタッフは、まるでダチョウのような反応を見せるのだ。つまり、既に判明しているのに知らなかったと装い、驚いて見せ、バラ色の未来を描いて(そして信用を失い)、今後数か月で状況が改善していくはずだと請け負う。幻術を見せることにおいてギド・マンテガ財務大臣はまさにマスター級であるが、直近ではマノエル・ジアス労働大臣(PDT:民主労働者党)がこの手品を披露した。2014年6月の雇用統計で1998年以降で最悪となる2万5,400人の雇用創出に止まったと発表するに当たって、「大統領が中小企業向けの振興策を発表する予定のため、今後数か月で持ち直す」と反応して見せた。

これは、次のような流れだ。仮に雇用が悪化するなら、あるいは仮に工業生産が落ち込むなら、また、もし消費が低迷するなら、連邦政府はその穴埋め作業に向かって邁進する。経済政策の司令塔を巡る争いでジウマ氏がアントニオ・パロッシ氏に勝利し、政府支出を一層拡大するという方向へと舵を切った2006年以来、このような高速道路の「舗装穴埋め」オペレーションが誕生したのだ。新規、あるいは不足している高速道路を建設するなどとは考えず、風雨とタイヤでアスファルトが損耗し再舗装が必要になると、舗装の欠落部分をつぎはぎで埋めるために資金を湯水のごとく投入している。

「成長加速プログラム(PAC)の母」は、この国を現時点で成長させる計画を立ち上げ、選挙に勝利したが、将来に向けた戦略を策定し計画を構築することには無頓着だったのだ。それが、この4年間だった。これに、度重なる行政の過誤(燃料価格と電気料金に対する値上げの先送りと、公会計に対するトリックと手品は中でも重大な過ちだ)が組み合わさり、ジウマ・ロウセフ大統領は今、投資を想定し、かつ投資能力がありながらも見合わせる判断を下した人々から、不信を集めている。そして景気の悪化は、その事実を反映しているのだ。(2014年7月20日付けエスタード紙)

スエリー・カルダス ジャーナリスト、リオデジャネイロ・カトリック大学(PUC-RIO)教授。

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