機能強化委員会は10月8日午後4時から第1回労働ワーキンググループ(WG)会合を開催、武藤元副委員長他17名が参加した。なお、当日はオブザーバーとして、坪井俊宣経済班領事にもご参加いただいた。冒頭、武藤副委員長から、機能強化委員会の設立経緯、WGの活動目的等が説明され、今後3~4カ月掛けてブラジル政府に対する改善提案書AGIRを取りまとめていきたいとして、各委員の協力を求めた。続いて各委員の自己紹介が行われ、その後、本WGの進行役、またブラジル政府との政策対話等、対外的な活動時において本WGを代表して種々交渉にあたるグループ長に松澤巧氏(ブラジル味の素)が、その補佐役となる副グループ長に東崇徳氏(ブラジルトヨタ自動車)が満場一致で選任された。
以降、松澤グループ長、東副グループ長の司会により会合が進められ、まずはじめに、当地日系企業に係わる労働分野における問題点として事務局から、ブラジル日本商工会議所がこれまでに実施した会員アンケート調査の中で回答件数の多い項目が順に示され、さらにブラジル産業界の問題認識として、ブラジル工業連盟(CNI)がこのたび大統領候補者に提出した提言事項が合わせて報告され、当地における労働問題について委員間での共有が図られた。その後各委員から、インフレ率をベースにした賃上による人件費の上昇、頻発する労働訴訟による労務管理コストの上昇、新たに導入される予定のE-socialシステムによる業務コストの上昇懸念など各企業が直面する労働問題が提起され、改善策の取りまとめに向け委員間で活発な議論が行われた。次回会合は11月5日に行われる予定。
出席者 :
グループ長/松澤巧氏(ブラジル味の素)
副グループ長/東崇徳氏(ブラジルトヨタ自動車)
委員/加藤周平氏(南米新日鐵住金)、宇野怜輔氏(安田マリチマ保険)、破入マルコス氏(AUTHENT)、
西口阿弥氏(EYサンパウロ)、森和哉氏(キッコーマンブラジル)、上野秀雄氏(クラシキブラ
ジル)、堀川サンドロ氏(クラシキブラジル)、上床憲司氏(伊藤忠ブラジル)、辻本希世氏
(ジェトロ・サンパウロ)、木戸淳裕氏(双日ブラジル)、佐藤英則氏(ブラジル住友商事)
機能強化委員会/武藤元副委員長(ブラジル三菱東京UFJ銀行)、大塚未涼氏(ブラジル三井物産)
在サンパウロ日本国総領事館/坪井俊宣経済班領事
事務局/平田藤義事務局長、天谷浩之アドバイザー、吉田章則調査員