11月15、16日の両日、日伯文化・福祉協会(貴賓室)において第6回文協統合フォーラム(テーマ:ブラジルと日本の繋がりにある無限大の可能性)が開催された。初日の午前の部のみ平田事務局長が参加した。
15日の午前の部では木多文協会長の開会挨拶の後、ブラジル神楽保存会による神楽が披露された後、続いて梅田邦夫在ブラジル日本国大使および森本昌義海外日系人協会常務理事が講演を行った。
梅田大使は日伯の繋がりをテーマに日本から見たブラジル、黄金の3年、ワールドカップ、安倍総理の来伯、日伯コミュニティとの協力関係強化および展望、日伯外交関係樹立120周年記念について講演、参加者からは核心に触れ明確で非常に分り易かったと大好評。
安倍総理の来伯成果の中でブラジルとの間で戦略的パートナーシップ構築を目指し特に医療面の協力関係強化を挙げ国家サニタリー監督庁(ANVISA)総裁を日本に招聘、医療機器類の早期認可(*)を要請したと述べた。
また安全保障面では在ブラジル大使館に軍事や安全保障に関する情報収集の任務を負う防衛駐在官を配置、交流が始まった事に言及した他、北部における穀物輸送インフラ改善のため、既に日本企業を交えブラジルの関係省庁と会合を持った事を明らかにした。
産業人材の育成を目指し造船をはじめ自動車等、特定分野で900人のブラジル人の受け入れや国境無き科学の留学企業研修生をさらに増やして行きたい意向を示した。
森本氏はブラジル在住歴が長かっただけに終始一貫ポル語による講演を行い、古沢教授の日系人の活用アンケートに触れ、日本語の大切さや進出企業において日本語を解する日系人への評価が低い事を指摘する一方、日本のグローバル化については価値観の多様性や柔軟性が求められ、個々の創造性を尊重、外国人労働者の扱い方や思考の過程に於いて集団的な責任所在不明の決議方法に手厳しい批判を下した。
(*)会議所のメディカル分科会が昨年10月2日に発足以来、両国政府に対し鋭意取り組んでいる案件