梅田大使のサンタカタリーナ(SC)州公式訪問に会議所関係者が同行

2015年7月5日、梅田大使はサンタカタリーナ州(SC)サンジョアキンを訪問、JICAが協力して来た各種プロジェクトを視察後、同日夜フロリアーノポリス市内の宿泊先で公式訪問に同行する会議所関係者や企業家等と意見交換を行った。

7月6日、梅田大使夫妻は州庁舎内でコロンボ知事ほか州政府要人一行の熱い出迎えの中、君が代、ブラジル両国家吹奏による儀仗隊による栄誉礼を受けた。池田 敏雄在クリチバ日本国総領事館総領事や岩戸 孝広領事も同行した。

同州政府の儀典担当者から1895年日伯修好通商航海条約が調印されてから今年120周年、また1980年に締結され今年で35周年を迎えるサンタカタリーナ州と青森県との姉妹都市関係の歴史について説明があった。

梅田大使は挨拶の冒頭で修好条約調印に先駆ける事92年前の1803年、初の日本人4名の足跡地、由の地が何とここフロリアノポリスであった史実をエピソードとして語った。

コロンボ知事はこの4年間に日本を3回訪問、日本向けの豚肉輸出の解禁に漕ぎつけ貿易収支の改善に寄与、養豚業者の生活向上を図る一方で雇用創出にも貢献してきたと強調した。

式典では日本の伝統的な和太鼓、笛の演奏、童謡ふるさと、古謡さくら・さくらが披露され参加者から拍手喝さいを受けた。アマチュアの演奏者たちは大半が純粋な若い地元サンタカタリーナ州のカタリネンセ達で、ドイツ文化の濃い地域でありながら日本文化にも親しみを持ち、その文化的レベルやパフォーマンスのレベルの高さを痛感した。

公式訪問には松永 愛一郎  伯国三菱商事社長、櫻井 淳 グローバル戦略マネージャー、丸紅ブラジル会社グループのTERLOGS社の山崎 基央 取締役、SATAKEの代表者および工場長が、また会議所から平田藤義事務局長が同行、SC州について説明を受けた後、各社から業容をプレゼン、アントニオ財務長官と州の財政状況や投資政策について意見交換を行った。最後に知事と面談後に一連の日程を無事終了した。

 

【日本企業との会合の中で紹介されたサンタカタリーナ州ビジネス概要資料】

Santa Catarina: Land of Opportunities (Santa Catarina: Terra de Oportunidades)

日伯修好120周年及びサンタ・カタリーナ州・青森県姉妹都市提携35周年記念セレモニーの様子 (Fotos: James Tavares/Secom)

左からハイムンド・コロンボ州知事/梅田邦夫大使

【サンタカタリーナ(SC)州政府主催120周年開幕式典  梅田大使挨拶】

2015年7月6日(月)10:30(於:サンタカタリーナ州政庁正面ホール)

 『本日は日ブラジル外交関係樹立120周年及び青森県SC州姉妹関係35周年を記念し、素晴らしい式典を開催いただき、日本政府を代表してコロンボ州知事、州政府関係者の皆様、SC州日系団体連合会(FANSC)をはじめとする日系団体の皆様、本日御出席いただいた皆様に感謝申し上げます。

 この機会に3点述べさせて頂きます。

 1点目は、SC州と日本の関係についてです。SC州には日伯が外交関係を結ぶよりも100年以上前の1803年に若宮丸の乗務員が当地に上陸しました。まさに今朝、その上陸地点を視察し、SC州の皆様が歴史を大切にしておられることを知りました。

その後日本とSC州の関係は、日本から正式な移民が入植してから農業分野を中心に関係が深まりました。現在、日本はSC州から鶏肉、豚肉、リンゴ果汁等を輸入しています。日本の食糧安全保障にとってSC州は非常に重要です。また、この式典後は知事との会談を予定しておりますが、今回は6名の日本企業家、JICA代表にも参加いただいています。この機会にSC州への投資、日本への輸出増に繋がり、日本とSC州の経済関係が一層強化されることを期待しています。

 2点目に、SC州に在住する日系人の方に関してです。ブラジルには約190万人の日系人がおられ、当地SC州にはおよそ1万4千人の日系人の方々がおられます。私はこの週末にセルソ・ラモス移住地とサンジョアキンを訪問しました。SC州において日系人の方々は農業分野、特にリンゴ、なし等の生産に加え、ワイン等の生産においても活躍されています。また農業だけでなく行政、ビジネス、医療など幅広い分野でSC州、ひいてはブラジルの発展に大きく貢献されています。このことは日本大使である私にとって、大きな誇りです。また3,4日に行われた第一回フロリアノポリス七夕祭りは、州知事をはじめSC州政府の御協力で盛大に開催されました。引き続き、大きな祭りに発展するよう関係者の皆様の御協力をお願いいたします。

なお、ブラジリアの公邸ではサンジョアキン産のワインを使用しておりますが、今後も同地のブランドを宣伝したいと思います。

 3点目に、SC州と青森県は姉妹都市提携35周年に関してです。SC州が伯最大のリンゴ生産州となる過程で、青森県と密接な関係を構築されたことを嬉しく思います。青森県知事及び宮城県知事よりそれぞれコロンボ州知事への招待状が接到したと承知しております。SC州と日本の交流が一層深まることを期待して、私の挨拶とさせていただきます。 』               

 

 

https://camaradojapao.org.br/jp/?p=40853