農林水産省の国際経済連携チームとの意見交換会

農林水産省国際経済連携チームの仙台光任参事官、白神二三夫国際専門官との意見交換会は、2015年9月19日(土)午後15時45分から在サンパウロ総領事館多目的ホールにて開催、ブラジル日本商工会議所会員を含め約20人が集まった。

最近の日伯農業関係の動きとして、昨年8月1日の日伯首脳会談での両国の関係省庁や機関による対話を開始することが約束され、昨年は穀物輸送日伯合同会議や日伯農業・食料対話などが開催され、また本年もこれまで6月にはアブレウ大臣による日本企業向け講演会開催や7月にはアブレウ大臣が訪日、今後も10月に穀物輸送インフラ改善に関わるセミナー及び年末には第2回日伯農業・食料対話の開催が予定されている。

日本企業の現状の課題や要望として、会議所からも課税・労働・通関・インフラ・産業競争力強化のワーキンググループ活動やブラジル政府との政策対話活動の説明を行なった。日本の加工食品メーカーや外食産業などは、アジア市場に比べてブラジル市場に関する情報が少ないことや、ブラジル市場進出には興味のある企業においてもブラジルコストやブラジルでの法人設立の難しさを指摘、また日本の中小企業進出にはビジネス環境改善の重要さを訴えた。

日伯間の農業・食料のグローバルチェーン構築に関しては通関の迅速化、特にANVISAやMAPAの審査の迅速化の重要性、ANVISA担当官による解釈の違いでの登録や通関における不透明さ、また原料品や加工品の分類判定で担当所管の決定に数年かかる問題、輸出入の際の賞味期限の解釈などについて意見交換が交わされた。穀物輸送インフラに関しては、以前の貧弱なインフラの印象よりはやや改善している感じを受けるが、トラック輸送の賃上げや労働法見直し要求のストライキ問題が毎年起こることなどが指摘された。

最後に、参加企業から第2回日伯農業・食料対話に向けて、議事録を作成して今までの課題の整理、また前回の会合で日本側から提言された具体的な案件に関して進捗状況の報告をして欲しいということが述べられ会合が終了、会議所事務局からは平田藤義事務局長、吉田章則調査員が参加した。

 

 

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