筑波大学「大学の世界展開力強化事業」レセプションおよび学長級テーマセッションに参加

2016年3月9日、サンパウロ市内ホテルで行われた「大学の世界展開力強化事業」レセプションに、また翌日10日の「大学の世界展開力強化事業」学長級テーマセッションに会議所から平田 藤義事務局長が出席した。筑波大学と会議所は、ブラジルと日本との間の経済交流促進及び人材育成点活用に寄与する目的で、2015年連携・協力に関する覚書を取り交わしている。

10日の学長級テーマセッションでは平田事務局長がスピーチを行った。スピーチの以下の通り。

「トランスボーダー時代を生きる大学の将来像」におけるスピーチ

『皆様お早うございます。

私は商工会議所に13年勤めさせていただいている事務局長の平田と申します。

昨夜、ゴールデンチュリップ パウリスタで「大学の世界展開力強化事業」のレショプションがあり参加させて頂きました。本日もこの場でスピーチをさせて頂き誠に光栄に存じます。あらためて永田学長他、関係者には心からお礼を申し上げます。

私は長年、企業人としてブラジルに40数年働き、私の妻をはじめ子供たちも皆ブラジル国籍を持ち、私は日本人と言うよりむしろ日本人ガウショとして誇りをもっています。

私が会議所に働かせて貰っている最大の理由は己の人生にとって、これが最後と言っても良い位、大きなミッションを持っているからです。

そのミッションとは

1つ:日本からの進出企業の数を現在の235社から約500社に倍増する事。いやドイツの会議所に並ぶ1400社へのチャレンジの夢も持っています。

2つ:筑波大と昨年交わした覚書に沿い、日伯の経済交流促進の強化、人材育成、特に学生のインターシップの推進、人材の有効活用、両国の経済交流に係る教育・研究の振興そしてそれらの目的に相応しい連携・協力に全身全霊打ち込む2点であります。1つ目も筑波大と交わした覚書の中に包括されているので私の人生のミッションそのものです。

今、ブラジルはリーマンショックを遥かに超える、又1929年の世界大恐慌に匹敵する経済史上、誰も経験した事の無い未曾有な危機の最中にあります。

皆様ご存知のラヴァジャットに絡む政治危機により国際信用を失い、それが経済成長の足かせとなり、今年も昨年に続きマイナス4%台の成長に終わる事が予想されています。

しかし、今我々が直面しているこの未曾有な政治危機はブラジルという国に民主主義が定着した証であり、ブラジル国民一人一人が英知を絞り一致団結して対処さえすれば、必ず元の経済成長率に戻り持続的な経済発展が期待できるものと確信しており決して悲観しておりません。

その為には1にも2にも人造りです!1970年代~1980年代に掛けたブラジルの一人当たり国民所得は韓国とほぼ同じと言われていました。韓国は著しい経済発展を遂げ先進国の仲間入りを果たした日本を反面教師として日本に追いつけ追い越せを国家のスローガンに据え日本以上に教育に力を入れました。その結果はどうなったか何も説明するまでもありません。

一年の計は穀を植えよ!10年の計は木を植えよ!100年の計は人を作れ!と故事にあります。今やらねばいつできますか? あなた一人一人がやらないと誰がやりますか? ブラジル国の命運は無限の可能性を秘める若い諸君に掛っています。

その意味で筑波大が先陣を切ってサンパウロ大学(USP)に事務所を設け、本気で取り組むインターシップは歴史的な事と思っています。その本気度に我々会議所関係者も非常に触発され賛同を表明、昨年の5月に覚書を交わした次第です。

先人たちが1世紀以上に亘って営々と築いた礎をさらに強固にするため、人材交流をさらに促進、お互い戦略的パートナーとして両国の発展に貢献して行こうではありませんか。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(写真提供:筑波大学)

 

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