セルソ・ミンギ
経済が成長に復帰せず消費が回復しない限り、偶発的な増税による効果は低い。
連邦政府は、増税問題で歯切れが悪い。
例えば、エンリッケ・メイレーレス財務大臣は、原則論として即座に増税する方向で取り組んではいないと繰り返し発言している。だが、彼の言葉を補完するなら、すなわち、仮に財政目標の不達成が明確となれば、増税以外に治療薬が残されていないのは明白ということだ。
下院のロドリゴ・マイア議長は、増税に反対している。国会で可決するような増税法案は存在しないと、コメント済みだ。実際のところ、特定の税金は国会で承認を受ける必要すらない。例えば、連邦政府が一部の税率を引き上げる行政命令を発布すれば事足りるのだ。
それどころか、法律も行政命令も必要としない増税もある。例えば8月25日のロイター通信の記事は、2013年に経済支配介入納付金(Cide)の税率をゼロに引き下げた行政命令について、2016年末の期限切れを放置するのが政府の思惑だろうと報じた。実際にこの行政命令が失効すれば、エタノールに対する課税は、自動的に再開される。換言すれば、このような場合には仮に政府が何らの対応も行わないなら課税が再開される。
問題は、あらゆる経済政策とほぼ同じく政治的なのだが、ここで重要なことは結果を考察することだ。
増税が必ずしも税収の増加を伴うわけではない。多数の企業が、売上の落ち込みに伴ってか、さもなくば、罰金の課徴あるいは滞納税の利子を支払う方が会社の現金預金を払底させるよりはましだと考えてか、税金を納めていない。ブラジル機械装置工業会(Abimaq)は8月第4週、業界の企業の65%が、連邦収税局に収めるべき資金が不足していることを明らかにした。もちろんこれは推算の域を出ないものであるが、それでもこの数は、既に大きな意味を持っている。多数の企業が、税務当局に対して未払い税を抱えているというのである。
つまりそこから、税金を支払おうとしない、もしくは支払いを確約しないところから、税収を拡大できそうなのだ。だが連邦政府は、こうした事態に陥った場合、平常時以上に、未払い税の納付によって公会計が確保できる新たな歳入があるならもっけの幸いとして、債務の分割納付をみとめたり何らかの恩赦を与えたりする傾向がある。
第2の問題として、税収の落ち込みは、今ここにある不況によってもたらされているということである。消費が低迷し、1,100万人以上の労働者が職を失い、企業の生産(及びそれに伴う売上)も、同じく後退している。言い換えると、経済が成長軌道に復帰し、さらに消費が回復しない間は、税負担の偶発的な引き上げは効果が薄いだろう。
そして考慮するべきもう1つのポイントがある。すなわち、その増税が歳入にとって比較的有効な場合には、消費と生産の原動力を奪い、景気の回復がこれまで以上に緩やかになるということだ。
もちろん私たちはここで、ブラジルという国家をコンパクトにすべきとか、さらに歳出を削減すべきとか、あるいは、様々な改革が進捗していないとか、投資のための条件整備ができていないとかいうことを、言っているのではない。
確認しよう
このグラフは景気の動向において工業部門の経営者の信頼感指数がどのように変動しているかを示す。50%のラインが、不信と信頼の分水嶺だ。
条件付きの信頼感
不況と比較的低い消費水準が広範囲で続いているものの、工業部門の経営者は、景気に対する信頼感を高めている。これは、テーメル政権が国内問題を改善することへの期待に紐づけされた、条件付きの態度だと解釈すべきだ。公共事業のコンセッション入札時代の再到来がターニング・ポイントになるだろう。(2016年8月27日付けエスタード紙)










