安倍総理が来亜、ブエノスアイレスで日・亜経済フォーラム開催

日本貿易振興機構(JETRO)が主催、内閣府、アルゼンチン投資輸出促進庁、アルゼンチン外務省が共催、亜日経済合同委員会および在亜日本商工会議所が後援者となり、21日(月)午後6時から約3時間、日本・アルゼンチン経済フォーラムがヒルトン・ブエノスアイレスで開かれた。

安倍総理の来亜により亜国側250人、日本側150人(うちブラジルの日系企業約20人)計400人が参加、超満員の大規模フォーラムとなった。ブラジル日本商工会議所から松永愛一郎会頭と平田藤義事務局長が参加した。

最初、主催者を代表しJETROの石毛博行理事長が、昨年のマクリ政権誕生から丁度1年が経過、日本企業のアルゼンチンに対する関心が非常に高まっている。これを受けて今年7月、中南米地域では最大規模のインフラミッションを亜国に派遣。さらに亜国におけるJETROの機能を強化するため事務所を再開することにした。ブラジル駐在中にウルグアイも担当、中南米地域のエキスパートでスペイン語も堪能な紀井寿雄(としお)所長がその任務にあたるので皆様に紹介したいと開会挨拶。

続いて安倍晋三総理が、昨年のマクリ政権の誕生により日亜両国で数多くの官民対話が行われてきた。このたび日本国総理大臣として50年年ぶりに公式訪問したのは、新たな日亜関係を象徴するものである。アルゼンチンは食糧資源やエネルギー資源に恵まれ、G20のメンバー国として、メルコスルのリーダー国として世界経済に影響力を有する大国である。

本日の日亜首脳会談において、マクリ大統領との間で両国の関係を戦略的パートナーとして協力する事に合意した。マクリ大統領が自由開放的な政策を進め南米を牽引する事を支持すると言明。

今年7月JETROが派遣したインフラミッションや9月のアルゼンチン政府主催の投資フォーラム等の多くの日本企業関係者が参加した事も其の関心の表れだ。一方でアルゼンチン側からは本年5月の日亜官民経済フォーラムや9月の日亜セミナー等々において日本企業に投資への機会と関心が表明されている。両国の経済関係の大きなポテンシャルを情宣し、経済界の協力と知力を後押しするために日本政府もマクリ大統領と協力して力一杯取り組んで参る。

既に今年、貿易投資合同委員会やビジネス環境整備委員会等の官民による経済対話の枠組みを立ち上げた。民間企業の意見に耳を傾けながら両国の貿易・投資ビジネスの環境改善に取り組む。交渉中の二国間の投資協定をはじめとする法的枠組みの整備を進め投資環境の安定性、透明性の向上を図る。日本企業によるアルゼンチンへの投資が進むようにJBICやNEXIを積極的に活用して参る。JETROもブエノスアイレス事務所に駐在員を派遣する。

中略

今日、このフォーラムを出発点として日本とアルゼンチンのビジネス分野における協力が始まると思う。必ずや両国国民にとって大きな成果となって、あの時のあのフォーラムが出発点だったかなと、そう思える、今日はその日になったと祈念し、私のご挨拶とさせて頂くと結んだ。

続いてアルゼンチン国政府を代表してミケティ副大統領が挨拶を行った後に、両国の企業、公社によるMOU等交換式が行われた。丸紅株式会社/鉄道インフラ管理公社(ADIFSE)、三井物産株式会社/ビセンティン、三菱商事株式会社/ソクマアメリカーナの日亜合わせての6社である。

その後、「社会インフラ整備への貢献」、「産業基盤発展への貢献」、「ニューフロンティア開拓への貢献」の3つのセッション毎に、亜国側の担当副大臣(マリア マヌエラ・ロペス メネデス運輸副大臣、ミゲル・ブラウン生産副大臣、リカルド・ネグリ農産業副大臣)が基調講演を行った後に各々セッションで関係企業から自社の沿革や事業内容について紹介。

セッション1では、國分文也丸紅(株)代表取締役社長、石黒憲彦日本電気(株)執行役員副社長、大島秀夫日本信号(株)常務執行役員の3社がプレゼン。

セッション2では加藤広之三井物産(株)代表取締役副社長執行役員、藤江太郎 味の素執行役員 ラテンアメリカ本部長、ファブリシオ アルマンド・チロンサンチェスTLV(株)中南米統括ジェネラルマネジャー、アレハンドロ・エルステイン クレスッド社長が、

またセッション3では山東理二(まさじ)三菱商事中南米統括執行役員、神島誓雄 東芝メディカルシステム(株)上席常務、中村俊一古河電気工業(株)執行役員常務、ゴンサロ・タノイラ サンミゲル取締役会長がプレゼンを行った。

最後にファン・プロカチーニ投資輸出促進庁総裁が閉会の辞を述べて経済フォーラムは無事終了した。

今年の5月に福嶌教輝 在亜日本国大使が当会議所の昼食会で亜国の変革について講演、7月にはJETROサンパウロ(大久保所長)が主催、当会議所から史上最大規模(54社75名)のインフラミッションを隣国アルゼンチンに向け派遣、8月の昼食会に於いてはアルゼンチン投資・通商庁のRodolfo Gabriel Villalba副総裁が講演、南米地域の改革の風は今回の安倍総理の来亜により、いっきょにアルゼンチンから吹いてきそうな勢いだ。

外務省の関連記事参照:http://www.mofa.go.jp/mofaj/la_c/sa/ar/page4_002517.html

写真提供: ジェトロ

開会挨拶を行うJETRO石毛理事長

スピーチを行う安倍総理

スピーチを行うミケティ副大統領

会場の模様

 

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