政策対話委員会(粟屋聡委員長)労働ワーキンググループ(山崎 一郎 グループ長)は、2017年11月21日午後2時から5時までマクソウドプラザホテルに会場一杯の190人以上が参加して開催、景山和行氏が進行役を務め、初めに第1部として労働省労働検査局のジョゼ・マイア労働監査官はテーマ 「eSocial変更点及びソリューション、プロジェクトの進捗とeSocial時代の労使関係を展望する」と題して、eSocialについて知っておくべきこと、eSocialプロジェクト以前の知っておくべき問題点、eSocialプロジェクトの参加機関として労働省、INSS、連邦貯蓄金庫、国税庁。ビジネス環境整備の報告義務事項削減として、FGTS納付及び社会保障情報書(GFIP)、被用者・失業者登録システム(CAGED)、従業員情報年次レポート(RAIS E RAIS-CT)、従業員登録簿(LRE)、労働災害報告(CAT)、解雇通知書(CD)、労働社会保障手帳の電子化(CTPS)、職種別社会保障類別(PPP)、源泉徴収所得税申告(DIRF)、連邦税貸方借方申告(DCTF).eSocialとは何か、構造、目的、効果、カバー範囲としてあらゆる種類の労働者情報では、統合労働法に準じる労働者、会社定款に準じる労働者、個人営業の労働者、非正規労働者、組合労働者、労働契約を伴わない労働者、インターン. eSocial導入スケジュールとして2016年の売上が7800万レアル以上の企業は2018年1月1日。それ以外の納税者及び雇用者に対する義務開始は2018年7月1日。eSocialテスト環境、eSocialの準備事項としてDB登録の整備、プロセス改善、導入チーム編成などについて説明した。
第2部では、KPMGの清水ヴァルテル パートナーがポルトガル語で説明並びに同南米地域統括責任者の吉田幸司 駐在パートナーが日本語に訳して説明、テーマ「eSocialの課題と問題点」と題して、eSocialとは連邦政府が開発した税務、社会保障及び労務義務の官公庁への電子報告システム。主な課題として登録データーの質。報酬に関するFGTS/ INSS対象項目、職位・職務の定義、係争案件、訴訟案件。報告事項として基本報告事項、運用に関する報告事項、非定期報告事項、定期的な報告事項の主な課題を説明。Benchmarking Excuctiveとして内部統制、プロセス・リスクコントロール、コンプライアンス、IT HR。主な注意事項として、FGTS/ INSS対象の項目漏れ、個人業者及びPJとの雇用関係、間接的ベネフィット、社会保障対象資格、夜間勤務、株式報酬/ストップオプション、勤務時間、管理職、有給休暇、障害者雇用枠、雇用者労働組合の負担金、アワーバンクの非正規合意、労働災害報告の遅延、残業の集計対象期間、食料費補助、給与計算システムの計算パラメーター設定、アクションロードマップ策定などについて説明。質疑応答ではサラリーの支払い遅延、雇用契約、労働訴訟、eSocial導入期間中に判明した問題点、eSocial導入に関するソフト問題など多岐に亘る質問に対して、的確なアドバイスで応答。閉会挨拶は秋元壮介メンバーが素晴らしい講演内容の発表者に対して、参加者に盛大な拍手を求めて、セミナーは成功裏に終了した。
E-ソーシャル変更点及びソリューション
eSocial課題と留意点
講演中の労働省労働検査局のジョゼ・マイア労働監査官
講演中のKPMGの清水ヴァルテル パートナー
KPMG南米地域統括責任者の吉田幸司 駐在パートナー
左から秋元壮介氏/KPMGの清水ヴァルテル パートナー/労働省労働検査局のジョゼ・マイア労働監査官/景山和行氏/KPMG南米地域統括責任者の吉田幸司 駐在パートナー