機械金属部会(池辺和博部会長)は、2018 年2月7日午後3時から5時30分過ぎまで19人が参加して開催、進行役は池辺部会長が務め、3月1日に開催される2018年上期の業種別部会長シンポジウムの発表資料作成では、「2017年の回顧と2018年の展望」、副題として:『いま求められる新たな視点は?』について、参加者がそれぞれ昨年の自社の業績や今年の展望などについて発表した。
2017 年の回顧では、昨年の粗鋼生産は前年比10%増加の3437万トン、自動車も25%増加の270万台と景気回復サイクルに突入、財政難による公共投資抑制、製造業の設備稼働率低迷、電力オークション再開、風力・太陽光エネルギー入札増加、支払い遅延、債権管理などが挙げられた。
2018年の展望として、3.0%前後のGDP伸び率、更なる金利低下、大統領選の行方、年金・恩給改革の国会承認、自動車業界並びに鉄鋼業界回復による裾野産業の活性化、ワールドカップの影響、ジョイントベンチャーや出資先の模索、三国間貿易の検討などが話題となった。
また副題の「いま求められる新たな視点は」や商工会議所、政府への要望事項では、本社に対するブラジルへの再投資要請並びに説得、競争力強化によるシェア拡大、新製品開発、製品ラインナップ拡充、新規マーケット開拓、IoT活用による設備管理コスト低減、関税及び輸送コスト削減やリードタイム短縮、ブラジルコスト回避のビジネスモデル構築などが話題となった。
大久保敦 企画戦略委員長は、日本・メルコスール経済連携協定(EPA)に関するアンケート調査について、EU・メルコスールEPAの進捗状況、メルコスール域外の主要FTA交渉状況として、欧州自由連合(EFTA)との実質交渉中、メキシコやカナダとの実質交渉中、韓国との事前協議終了、中国の今年下半期のメルコスール議長国ウルグアイへの働きかけ、交渉対象分野のサービス部門では、自然人の移動や相互承認協定、金融―サービス、電子商取引が対象となり、政府調達や知的財産なども含まれる。メルコスールとEUとのEPA締結によるブラジル進出メーカーへの影響などについて説明、アンケート調査協力を要請した。
参加者は池辺部会長(日立サウスアメリカ)、馬場副部会長(kobelco)、杉本氏(Marubeni-Itochu)、吉川氏(Yokogawa)、植田氏(三菱重工)、牧野氏(CBC)、磯部氏(IKO Brasil)、岡本氏(MMC)、WAKI氏(NSK)、小湊氏(KBK DO BRASIL)、高橋氏(JFE SHOJI)、長谷川氏(Camozzi do Brasil)、小野沢氏(荏原製作所)、大久保氏(ジェトロサンパウロ事務所)、蛭子領事(サンパウロ総領事館)、平田事務局長、吉田調査員、近藤秘書、大角編集担当
左から馬場副部会長(kobelco)/池辺部会長(日立サウスアメリカ)