中銀は今年のGDP伸び率を2.6%から1.6%と大幅な下方修正発表

昨日中銀は、2018年のブラジルのGDP伸び率を、5月下旬から11日間継続した全国規模のトラック運転手の国道封鎖抗議デモによる悪影響や予想を下回る景気回復や景況感悪化などの要因で、前回予想の2.6%から1.6%と大幅な下方修正を余儀なくされている。

財務省では5月のトラック運転手の国道封鎖抗議デモの影響で、今年のGDP伸び率に与える直接的な影響をGDP伸び率マイナス0.2%と予想しているものの、間接的な影響は未だに集計していない。

しかし中銀では、今年の農畜産部門のGDP伸び率を前回予想のマイナス0.3%から一転して、第1四半期の穀物生産が予想を大幅に上回ったために1.9%と大幅増加予想に変更している。

また今年の鉱工業部門のGDP伸び率は、前回予想の3.1%増加から1.6%増加と約50%の下方修正を余儀なくされており、サービス部門のGDP伸び率も2.4%増加から1.3%増加に下方修正している。

中銀では今年の住宅投資、設備投資や公共投資などの国内総固定資本形成(FBCF)部門のGDP伸び率を前回予想の4.1%から4.0%増加と僅かに下方修正している。

また連邦政府の公共投資向け支出を前回予想の0.5%増加から更なる財政悪化の影響でマイナス0.2%に下方修正、一般家庭の消費は、景況感の悪化に伴って3.0%から2.1%増加に下方修正している。

5月下旬から11日間継続した全国規模のトラック運転手の国道封鎖抗議デモの影響で、生鮮食料品並びに燃料価格の値上げのインパクトで、6月のインフレ指数は急上昇。また米国の金利上昇予想に伴ってレアル通貨に対するドル高の為替もインフレ指数を押し上げる要因となっている。(2018年6月29日付けヴァロール紙)

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