化学品部会で日メルコスールEPAに関する意見交換を実施

 2018年7月26日(木)15時より化学品部会による日メルコスールEPAに関する意見交換会が開催され、日メルコスール準備EPAタスクフォースWGより二宮康史氏(企画戦略副委員長)を講師として迎え、活発な意見交換が行われた。

 はじめに羽田部会長から日メルコスールEPA準備タスクフォースの組成の経緯と構成の概略、また意見交換会の開催主旨について説明が行われ、続いて二宮講師より配布資料に基づきタスクフォース、今年5月に実施した意識調査の集計結果、EPAにより想定されるビジネスへの影響、経団連/CNIによる日メルコスールEPAに関する共同報告書の内容について解説を行った。二宮講師は、会議所サイトに開設されたEPAプラットフォームに集積された資料を活用しつつ、メルコスールの経済連携強化への気運の高まりや今年11月アルゼンチンで開催のG20サミットに伴う日本、メルコスール首脳会談などを好機とし、現場からの声として意識調査の集計結果がCNI/経団連と共有され今回の共同報告書内でも反映されており、今後総理宛てに日メルコスールEPA早期交渉開始の要望が届けられる予定であること等を説明した。またEPAにより想定されるビジネスへの影響として、財の市場アクセス(関税低減)、原産地規則の簡素化、投資分野への規制緩和、貿易の技術的障害(規格・認証制度の緩和・撤廃、貿易円滑化)、衛生植物検疫措置(SPS)などを挙げそれぞれの解説を行った。

日メルコスールEPAに関する各種資料:会議所サイトリンク

CNI/経団連共同報告書:リンク

 部会メンバー意見交換では、関税低減の他、規格・認証制度の緩和への期待や原産地規則の緩和、EU/韓国/中国など他国とのEPA交渉について高い関心が示され、特に先行するメルコスールEUのEPA交渉は今後日本がメルコスールと交渉を行っていく上で参考となること等が挙げられた。

出席者は、羽田部会長(日曹ブラジル)、村松副部会長(パイロットペン)、鎌倉副部会長(スリーボンド)、青木副部会長(住友化学)、高島氏(伯国三菱商事)、田中氏(三井化学)、佐々木氏(三井化学)、設楽氏(日産化学)、谷山氏(ロート製薬)、平池氏(東レ)、尾崎氏(K-Iケミカル)、二宮氏(ジェトロサンパウロ/企画戦略副委員長)、中野副領事(サンパウロ総領事館)、事務局から大角編集長、日下野総務補佐、吉田調査員、近藤アシスタント

Masami Muramatsu, Hirofumi Aoki, Hayato Kamakura, Toru Haneda e Yasushi Ninomiya

Fotos: Rubens Ito / CCIJB

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