昨日11日のサンパウロ平均株価(Ibovespa)は、左派大統領候補の支持率上昇に伴って、イタウー銀行やブラジル銀行などの金融関連銘柄を中心に2.33%下落、一方レアル通貨に対するドルの為替は一時R$4.18 まで上昇してレアルプラン以降では2番目のドル高の為替を記録していた。
今月10日発表のダータフォーリャの大統領支持に関する世論調査によると、先週6日にミナス州ジュイス・デ・フォーラ市で遊説演説中に暴漢に刺された極右候補のジャイール・ボウソナロ候補(社会自由党-PSL)の支持率が僅か2.0%ポイントしか伸びなかった。また政見放送持ち時間最長のジェラルド・アウキミン候補(民主社会党-PSDB)の支持率も足踏みしている。
しかし昨日夜のイボップの大統領支持に関する世論調査によると、暴漢に刺された極右候補のジャイール・ボウソナロ候補(社会自由党-PSL)の支持率は22%から26%に上昇して首位を維持、2位にはシロ・ゴメス候補(民主労働党-PDT)は12%から11%、マリーナ・シルヴァ候補(REDE)は12%から9.0%とジェラルド・アウキミン候補(民主社会党-PSDB)と同率、正式な大統領候補に認定されたフェルナンド・ハダジ候補(労働者党-PT)は、6.0%から8.0%に上昇して第2次決戦進出の可能性を残している。
ダータフォーリャ並びにイボップの調査では、第2次決戦はジャイール・ボウソナロ候補(社会自由党-PSL)と左派大統領候補との決戦になると予想しているが、海外投資家が期待しているジェラルド・アウキミン候補(民主社会党-PSDB)にも可能性があるとコンサルタント会社4E社エコノミストのブルーノ・ラヴィエリ氏はコメントしている。
カリスマ大統領候補のルーラ候補に替わって正式な大統領候補となったフェルナンド・ハダジ候補(労働者党-PT)の今後10日間の選挙キャンペーン並びに政見放送持ち時間最長で非常に有利と見込まれているジェラルド・アウキミン候補(民主社会党-PSDB)にCorretora RICO社アナリストのロベルト・インデテ氏は注目している。
しかし金融市場関係者は、左翼系大統領候補の躍進を警戒しており、特にシロ・ゴメス候補(民主労働党-PDT)並びにフェルナンド・ハダジ候補(労働者党-PT)が大統領になれば、テーメル大統領が進めている財政支出削減政策、労働法改正、社会経済開発銀行(BNDES)による補助金削減の廃止並びに低金利クレジット再開などが憂慮されている。(2018年9月12日付けエスタード紙)