アルゼンチン金融危機によるアルゼンチンペソの大幅下落並びに銀行金利の高騰の影響で、アルゼンチン国内の新車販売下落に伴って、アルゼンチン向け新車輸出が大幅に減少している。
新車輸出の70%を占めるアルゼンチン向け新車輸出の減少に伴って、ブラジル国内の自動車メーカーは好調な国内販売にも関わらず、大幅な生産調整を余儀なくされている。
今年のトラックやバスを含む自動車生産は、前回予想の前年比11.9%増加予想から11.1%増加の300万台への下方修正を余儀なくされ、各自動車メーカーでは生産調整のために集団休暇導入を始める。
全国自動車工業会(Anfavea)では、今年の国内向けトラックやバスを含む新車販売は、新車販売向けクレジット与信緩和並びに銀行金利の低下に伴って、前回予想を2.0%上回る前年比13.7%増加の256万4,000台に上方修正している。
全国自動車工業会(Anfavea)の今年初めの新車輸出台数は80万台を予想していたにも関わらず、今年上半期末には76万6,000台に下方修正、10月初めには前年比8.6%減少の70万台に下方修正している。
今年初め9カ月間のアルゼンチン向け新車輸出は、前年同期比8.0%減少の36万3,100台に留まっている。またメキシコ向け新車輸出は3万4,900台に減少、ウルグアイ並びにペルーコロンビア向け新車輸出は、前年並みで推移しているが、唯一チリ向けは22.0%増加の3万1,400台を記録している。
今週月曜日にワーゲン社は、アルゼンチン向け新車輸出のための生産調整のために、サンパウロ州アンシエッタ工場の製造ラインの従業員1,800人に対して、集団休暇制度を導入する。既に今年8月には、サンパウロ州ABC工場やタウバテ工場で集団休暇制度を導入している。
今年初め9カ月間の新車輸出は前年同期比8.0%減少の52万4,300台、今年9月だけでも前年同月比34.5%減少、今年初め9カ月間の新車の構内販売は14.0%増加の184万台、新車生産は10.5%増加の219万台を記録している。(2018年10月5日付けエスタード紙)