鉄鉱石輸出では世界トップの資源大手ヴァーレ社の2018年第3四半期の鉄鉱石生産は、前年同期比10.3%増加の1億490万トンを記録して、初め1億トンを突破している。
2016年末から操業開始した同社のパラー州カラジャス鉱山S11Dシステムの含有量の高い鉄鉱石は中国での需要増加に伴って増産、今年の鉄鉱石生産は3億9,000万トン、2019年は4億トン以上の生産を見込んでいる。
今年第3四半期の鉄鉱石並びに微粉鉱石に水と粘結剤を加えて直径10~30mmの球状にして焼き固めたペレット販売は、9.2%増加の9,820万トンに達している。含有量の高い鉄鉱石はカラジャス鉱山S11Dシステム、ペレットはエスピリット・サント州のツバロンI及びIIで生産している。
今年第3四半期の含有量の非常に高いプレミアム鉄鉱石販売は、全体の79%と前年同期の77%から比率が上昇、今年第3四半期の1トン当たりのプレミアム鉄鉱石価格は、一般鉄鉱石よりも8.6ドル高い。
オーストラリア資本リオ・チント社やBHP Billiton社では、主に高品質と低品質の鉄鉱石を混ぜたブレンド鉄鉱石を販売している一方で、ヴァーレ社では、顧客の需要に合わせた品質の鉄鉱石を供給して差別化を図っている。
今年第2四半期のアジア向け鉄鉱石販売は全体の58.5%、そのうち中国向けは38%で最重要顧客であり、中国国内16港湾で鉄鉱石やペレットの荷卸しを行っている。
今年初め9カ月間のヴァーレ社の鉄鉱石生産は2億8,365万トン、鉄鉱石販売量は2億2,848万トン、第3四半期のEbitdaは、前年同期比8.0%増加の42億ドルを記録している。