ボルソナロ新政権はBNDES銀行に1,000億レアルの貸付金返済を要求か

ミッシェル・テーメル政権ですでに合意に達している2019年度の社会経済開発銀行(BNDES)から国庫庁への貸付供与金の返済は260億レアルとなっているが、新政権の経済班は、早急な財政再建の一環として大幅な貸付供与金の返済を迫ると見込まれている。

ジャイール・ボウソナロ新大統領から絶対的な信用を得ているパウロ・ゲーデス次期財務相は、連邦政府の対内債務残高の早急な軽減のために、来年の国庫庁への貸付供与金の返済金額を260億レアルから1,000億レアルの引上げを要求すると見込まれている。

ジャイール・ボウソナロ新政権での社会経済開発銀行(BNDES)の総裁には、2015年から国庫庁への返済開始を決定したジョアキン・レヴィ元財務相の就任が決まっているために、返済の前倒しは可能と予想されている。

ルーラ元大統領並びにジウマ元大統領時代に、国庫庁は社会経済開発銀行(BNDES)に総額5,000億レアルの貸付供与金を支出したが、利払いを含めた返済総額は3,089億レアルに対して、未払い負債総額は2,600億レアルとなっている。

2019年の社会経済開発銀行(BNDES)から国庫庁への返済金額は260億レアルに対して、500億レアルまでの拡大が可能と見込まれており、一方ブラジル企業への貸付総額は800億レアルが限度と予想されている。

2018年のファイナンスを受けている企業によるBNDES銀行への前倒し返済は、金利低下に伴って250億レアル、2019年は200億レアルに達すると予想されている。来年はサンパウロ平均株価上昇に伴って、BNDES銀行による持株放出で100億レアルの収入を見込んでいる。

国庫庁の調査では、連邦政府の対内債務残高総額は、BNDES銀行から国庫庁への前倒し返済がなければ2022年にはGDP比81.0%、2027年にはGDP比82.2%に達すると予想されている。

2015年のBNDES銀行から国庫庁への返済は289億レアル、2016年1,000億レアル、2017年500億レアル、今年は1,300億レアルが見込まれている。(2018年12月20日付けエスタード紙)

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