ペトロブラスは生産能力の50%に達する8カ所の石油製油所売却に着手

ペトロブラス石油公社は、ラヴァ・ジャット汚職問題の舞台となった石油製油所を含めた生産能力が50%に達する8カ所の石油製油所売却計画を開始、2021年までにペルナンブーコ州Rnest製油所並びにパラナ州Repar製油所、南大河州Refap製油所、バイア州Landulpho Alves製油所の売却を進める。

またアマゾナス州Reman製油所並びにセアラー州のLubnor製油所、ミナス州Regap製油所、パラナ州のSIX製油所の4カ所の石油製油所も売却計画に含まれているが、売却時期は未定となっている。

ペトロブラスのブラジル国内の石油精製所のマーケットシェアは98%と同社で独占しており、ペトロブラス傘下の製油所売却で、国内外企業の参入は石油派生品の価格低下に繋がる。

ペトロブラスはコア事業のプレソルト鉱区の石油・天然ガス事業に集中するために、国内外でのポートフォーリオ事業売却を積極的に行っており、8カ所の石油製油所の売却を進めるが、大消費地に近くて大きな収益が見込めるサンパウロ州並びにリオ州の製油所は維持する。

ペトロブラスは、日本の公正取引委員会に相当する経済防衛行政審議会(Cade)と独禁法協定にサイン後、8カ所の石油製油所を2年以内に売却するが、買収に参加できるのは昨年の売上が30億ドル以上、10億ドル以上の投資ファンド企業となっている。

アブレウ・エ・リマ製油所と呼ばれるペルナンブーコ州Rnest製油所は、ペトロブラス石油公社の汚職事件の舞台となった製油所であり、建設当初の予算は23億ドルであったが、9年後には185億ドルに達していた経緯がある曰く付きの物件。

アブレウ・エ・リマ製油所はペルナンブーコ州都のレシーフェから45キロメートルに位置するスアペ港に建設されており、日産の石油精製能力はブラジル国内の5.0%に相当する13万バレルとなっている。

バイア州Landulpho Alves製油所は1950年に建設されたが、この製油所売却で北東部地域の大手の製油所はペトロブラスから売却されるが、小規模の北大河州のクラーラ・カマロン製油所は売却されない。

ペトロブラスは南部地域では、パラナ州Repar製油所並びに南大河州Refap製油所を売却する。同社のロベルト・カステロ・ブランコ総裁は、石油製油所の純益は石油・天然ガス開発事業と比較してもマージンが少ないために、売却を進める。

ペトロブラスは, 買収先会社の中で最も魅力のある事業部門や子会社に相当する「王冠(crown)につけられた宝石(jewel)」 のクラウンジュエルに相当する南東部地域の日産43万4,000バレルのサンパウロ州パウリ―ニア製油所以外にもサンパウロ州内のマウア市のカプア―ヴァ製油所(Recap)、クバトン市のプレジデンテ・ベルナルデス製油所、サン・ジョゼ・ドス・カンポス市のエンリケ・ラージェ製油所(Revap)、リオ州内のヅッケ・デ・カシアス製油所(Redic)は売却しない。(2019年6月29日付けエスタード紙)

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