BNDES銀行はアグロビジネス向け低利子融資を停止

社会経済開発銀行(BNDES)は、4月11日から農業向け機械・装置向けの特別令金利のクレジットであるModerfrota並びにアグロビジネス向けイノベーション投資向けクレジットのInovagroを全面的に中止した。

補助金に相当する低金利の2018年のModerfrota並びにInovagro向けクレジット総額は71億レアル、そのうちModerfrota向けクレジットは、前年比3.7%増加の66億400万レアルであった。

Moderfrota向けクレジットは、年間売上が9,000万レアルまでは年利7.5%、9,000万レアル以上は年利9.5%、新品の機械購入の償還期間は7年で投資総額の90%まで融資、中古機械購入の償還期間は4年であった。

2018年のInovagro向けクレジット総額は前年比38.3%増加の5億3,300万レアル、年利は6.0%、投資総額の100%まで融資、返済開始は3年後で償還期間は10年であったが、社会経済開発銀行(BNDES)のジョアキン・レヴィ新総裁は、農業向け優遇クレジット廃止で、アグロビジネス関係者の自覚を促す狙いがある。

ジョアキン・レヴィ総裁は今後数年間の同銀行の新戦略として、インフラ整備部門向け長期クレジットは経済成長の牽引として除外できないが、ラヴァ・ジャット汚職関連の労働者党(PT)政権による伝統的な特定企業向けクレジット削減を示唆している。

またレヴィ総裁は、民間企業の規模に関わらないイノベーションやデジタル部門投資向けクレジット拡大、持続的成長が期待できる公社向け投資拡大も示唆、クレジット戦略の方向転換並びに昨年初めに社会経済開発銀行が長年に亘って利用していた補助金的要素が強い長期貸出金利(TJLP)から金利計算が異なる新たな長期金利(TLP)を採用している。(2019年4月16日付けエスタード紙)

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