今年3月の財政プライマリー収支は過去2番目の赤字計上

2019年3月の中銀並びに国庫庁、社会保障院(INSS)で構成される中央政府の財政プライマリー収支赤字は211億レアルに達し、統計を取り始めた1997年以降では2番目の大幅赤字を計上している。

今年第1四半期の中央政府の財政プライマリー収支赤字は93億レアルを計上、2019年の中央政府の財政プライマリー収支の上限赤字目標は、GDP比1.90%に相当する1,390億レアルは楽にクリアできると経済班では見込んでいる。

パウロ・ゲーデス経済相は、今年の連邦政府の財政プライマリー収支は黒字計上が可能であると強気な発言をしていたが、3月の中央政府の財政プライマリー収支赤字は過去2番目の赤字を記録した。

昨日国庫庁のマンスエット・アルメイダ長官は、昨年の中央政府の財政プライマリー収支赤字は5年連続の赤字計上しており、財政プライマリー収支が黒字化するには数年間を要すると説明している。

昨年の中央政府の財政プライマリー収支赤字は1,203億レアルに留まり、財政プライマリー収支の許容最大赤字額1,590億レアルを大幅に下回ったにも拘らず、公共投資などの先送りで歳出削減が大幅に増加していた。

今年下半期に予定されているプレソルト原油鉱区入札では、720億レアルに達する臨時歳入が見込まれており、昨年の財政プライマリー収支赤字1,203億レアルを下回る可能性をマンスエット・アルメイダ長官は見込んでいる。

3月の財政プライマリー収支赤字が211億レアルに留まった要因として、ブラジル銀行並びに連邦貯蓄金庫による28億レアルの配当金が歳入となっていた。また3月の過去12カ月間の中央政府の財政プライマリー収支赤字は、GDP比1.68%に相当する1,186億レアルであった。

今年第1四半期の財政プライマリー収支は、依然として1,300万人を超える失業者や予想を下回る緩やかな経済回復に伴う法人所得税(IRPJ)並びに純益に対する社会納付金(CSLL)の減少で、前年同期比では僅か2億2,600万レアルの歳入増加に留まっている。

2010年3月からのインフレ指数を差引いた実質義務的歳出総額は僅か38.1%増加に留まっている一方で、公共事業などの実質特定歳出総額は2.6%減少している。(2019年4月30日付けエスタード紙)

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